2015年06月30日
容疑者の狙いは・・・・
今日午後,耳を疑う様なニュースが飛び込んで来ました.走行中の新幹線で火災,二人が死亡という痛ましいものです。このうちひとりは焼身自殺を図ったと見られる杉並在住の71歳の男の免許証コピーをもった男,もう一人は乗客の女性でたまたま近くに居合わせた無関係の女性と見られています。
故意であれ事故であれ、国内では走行中の新幹線車両で乗客が死亡した例はこれまでにありませんでした。(戸袋に挟まれた乗車直前の乗客の死亡例はあります.飛び込み自殺による非乗客の死亡例も)オリンピック、来年のサミット開催を前に警備体制が根本から問われかねない,とんでもない事件が実際に起こってしまったのです。
4号車に乗り合わせていた大阪MBSの記者の報告で、生々しい現場の状況が語られています。同行したカメラマン撮影の映像では1号車先頭近くは天井近くまで高熱を受け,樹脂製部品が解け落ち、車両のあちこちが黒いすすで汚れています。
男の放火場所は運転席にもっとも近い1号車前方の一、二列目あたり.乗降デッキをはさんですぐ運転室内です。しかも火を放った場所はのぞみN700系が東京を発車してから,新横浜までの徐行区間をへて,最初に最高速度270kmを出せる神奈川県西部.緊急停車した時車両は既に小田原市内に差し掛かっていました。
死亡した乗客女性の死因は一酸化炭素中毒でした。おそらく,逃げる途中に倒れたと考えられます。たまたま乗った列車のなのにとんでもない男がやって来た為に,いきなり今日で人生を終わりにさせられてしまったのでは,たまったものでは有りません。
最高速で疾走する新幹線運転席の背後で火を放った男の狙いは一体何だったのか、もしも運転席が火に包まれコントロールできない事態に陥ったら(実際にはそうはなりません)男の考えていたことを想像するとぞっとするものがあります。