2015年02月22日
フィルムのギモン
スーパーのレジ付近でカラーフィルムを見かけなくなってから,もう10年近く経つでしょうか?そもそも写真フィルムには白黒とカラー用があって、カラーフィルムにはネガとスライド用があり・・・・・こんな説明をしないと分かってもらえない時代が来ています。まだ,探せば街中でカラーフィルムの現像を請け負ってくれるお店が見つかりますが,決して増える方向にはアリマセン。
そもそも写真フィルムは最初全部白黒フィルムでした。最近になって古い白黒映像にデジタル処理された色彩を載せる「カラー化」映像も出現しましたが,フィルムに記録されたデータは明るいか暗いかの輝度信号だけ.白黒だった時代のTVも同様でした。(昔のTVは白黒だったんですよ)
カラーに較べて比較的現像が用意で家庭用の現像キットも発売されました。波長の長い赤い光には感光しにくい特性を生かして現像室の灯りは赤い電球・・・・い感度の低い印画紙(プリント紙)ではコレで充分だったんです。。
千差万別の森羅万象をカラーで再現するには最低3つの色の強弱が必要です。LEDなら赤、青,緑の光の三原色。フィルムは赤,青、黄色の加色法です。カラーテレビは白黒TVの輝度信号に赤の強弱を加え、さらに青、緑の信号をミックスしたものを・・・・・あ,アナログ放送は終わっちゃいましたからもう過去の技術でしたね。
カラーフィルムにはネガとリバーサルの二通りがあって、欧米で普及したのはカラースライドに使うリバーサルフィルムの方でした。そのまま鑑賞するには小さいので映写機でスクリーンに拡大投射してみるのが一般的。ルーペで覗き込んで見るのは大抵プロです。ネガは明暗が逆に記録されるので,カラープリントに投射して,二度目の反転をしないと元通りの色になりません.ネガティブフィルムという悲観的な名前もここに由来しています。
20年前には当然の様に使っていたカメラ用の35mmフィルム。そもそもは映画用に開発されたフィルムの転用でした。そういえばビデオカメラ用に開発されたCCDもやがてデジカメに使われる様になり、映像記録ではまたまた動画が先行、歴史は繰り返しているんですね。
昔々のテレビドラマでは半分の幅の16mmフィルムの画質で充分でした。放送局のマスタールームにはTV映画送出用の映写機もあり、長時間ものでも架け替え無しにノンストップで上映できるよう,何本もリールをかけるアームが並んでいたものです。
最初に入社した会社ではこの映写機で名作シリーズ「コンバット」が再放送されていたものです・・・・