2015年01月14日
ライバルがいてこその
フランスの小メディアを襲った今回の悲劇は、異なる宗教・民族に対する畏敬の念や敬愛の精神があれば、そもそも起こり得なかったのかもしれない・・・・・ヘイトスピーチと呼ばれる、コドモの罵りあいにも似た異民族の排斥運動とも根源は似ているかもしれない・・・
少子化で労働力の不足がいつか深刻化するに違いないこの国だって、いずれは移民の合法的な受け入れを容認する時期がやって来てもおかしくはない.それが40年後なのか、14年後なのか?あるいはもっと差し迫っているとしたら・・・・・・
長い前置きになりましたが、今公開中の映画「バンクーバーの朝日」のお話です.
時は太平洋戦争前の時代、カナダに移民としてやって来た日本人が現地の野球リーグに加わって、大柄な白人たちに最初はコテンパンに打ちのめされてしまいます。その頃の日本人移民のポジションといえば、ご想像の通り・・・・しかし、持てる作戦を駆使して奮闘する弱小チームに、いつしか声援を送ってくれるカナダ人の観客も目立ち始め・・・・
敵よりも明らかに広いストライクゾーンをとられ、誰が見てもボール球に見える球に審判が下したコールはストライク!1良くある話ですが、コレには同胞のカナダ人からも、もっとフェアにやれと、怒号が飛び交います。寄せられた苦情の過半が日本人からのものではなかったと云う話。野球の試合という限られたフィールドとはいえ、異邦人にも平等なルールで臨んでくれた現地の人々のお話です。
ゲーム中に限らず、生活のあらゆる場面でフェアな対応をとる、というのはまだまだ難しいことなのかも知れません.が、それを実行するのが文明であり、文化の根源でもあると思うのです。
バンクーバーの朝日、公開前から期待していた、実話を元にした作品です