2014年10月07日
ブルーが何故スゴいのか(2)
名城大学教授の赤崎勇さんと、
名古屋大学大学院教授の天野浩さん、
カリフォルニア大学教授の中村修二さん
日本人科学者、またまたノーベル賞受賞の快挙です!青色ダイオードの開発と実用化、私たちの生活にも密着、どころか世界に影響を及ぼしたと云っても良い正にノーベル賞ものの発明です。
赤や緑の発光ダイオードに較べて青のどこがスゴいのか?確かに赤や緑の発光ダイオードなら昔から秋葉原でもお小遣い程度の値段で簡単に買う事が出来ました。消費電力も小さくたま切れの心配も(ほぼ)ない。模型づくりにはうってつけの存在でした。街中の信号機、赤や緑LEDはそのまま使えますね、じゃ黄色は? ヒカリの三原色からすれば、赤と緑を同時に点灯すればイエロー、日比谷線の行き表示も実は使われているダイオードはこの二色です。
これに青色が加わるとヒカリの三原色完成です。この青のお陰で白が発色できる他、三色の加減をウマくバランスさせればあらゆる色を再現できる・・・・カラーディスプレイの実現にも大きく貢献した・・・・というのも授賞理由の大きな柱です。
大型カラーディスプレイなら、もっと前からあったよ!と云われるかも知れません
が、カラー液晶パネルはあくまでも別の白い光源の前に赤、青、緑のフィルターをかざして、液晶のオンオフで、通過するヒカリのボリュームを加減したもの。液晶の技術があれば実現は容易でした。
では、青の発光ダイオードが何故、最後まで開発されなかったのか?難しかったからです・・・技術的なことはさておき、青く発光する窒化ガリウム(GaN)の結晶化がこの夢の実現に繋がったと云う訳で、世界に先んじてこれを開発したのが日本人の科学者だった、と云う訳です。青いヒカリはほかの二色に較べて波長が短く、ソプラノを歌うオンナノコにもっと高い音でないの?と強要するような?/難しさを秘めています。
そもそも、半導体ッテナニ?金属でもない、でも電気は通す、ただし一方向のみ・・・・戦後の日本も半導体の開発に依って大きく躍進して来ました。この特性を使って最初に作られたのがトランジスタ。品川の小さな通信機メーカーは真空管をこのトランジスタに置き換えて携帯できる小型のラジオを発売、TVほかの製品にもトランジスタ化は広く浸透し、やがて真空管を見る機会もごくごく稀になってしまいました。
その半導体を3枚サンドイッチして必要な場所に回路を印刷して、これをウンと小さくしたのがIC、集積回路でした。70年代になるとどんどんIC化が進み、オーディオビジュアルの世界でも、小型化がいっそう進みました。クルマに電子回路が入り込んで来たのも70年代半ば以降・・・・電卓も小型化され、演算回路からプログラムが生まれ、パーソナルコンピューターの発達の原点となる・・・
全てが日本の開発と云う訳では有りませんが、この半世紀、半導体が如何に日本を、そして世界を変えたか・・・・・とにかく日本の技術者たちは頑張って来たんです。この頑張りがあったからこそ今日の快適で便利な生活があることを、そして私たちの放送番組も簡単にお愉しみ戴けることをどうかお忘れなく・・・・
半導体が照らす明るい未来・・・・・白熱電球の時代を終わらせ、ニュースルームの照明も発光ダイオード化を果たしています。
ノーベル賞受賞、おめでとうございます