2014年08月05日
戦後の名車・フィアット・チンクウェチェント(500;トッポリーノ)
英国のミニと同様,21世紀の今になっても時代のアイコンとして人気のチンク・エ・チェント(イタリア語;500)どちらも初代が誕生したのは1950年代後半、きっかけはスエズ動乱に伴うオイルクライシスでした。今と同じく経済的で燃費の良いクルマの開発が急務となり,その為に車体は極限までコンパクト化、エンジンも限りなく小型でガソリンを喰わないものが求められました。
時あたかも第二次大戦から10年あまり、戦後の復興から豊かな生活の実現へと社会も動き始めていました。そんなタイミングで登場したのが家族を乗せてドライブに行ける4人乗りの小さな乗用車。広告ポスターにもピクニックや行楽風景、家族旅行や若いカップルがモチーフとして良く登場します。
ルパン三世が好んで使う車としてももちろんおなじみですね
日本ではスバル360の爆発的なヒットがちょうどこの頃。排気量を別にすれば大きさもほとんど同じ.庶民の「買えるかもしれない」期待度もとても良く似ていました。
エンジンは後席の後ろ、ゆえに手荷物はフロントのフードを開けて前に積載します。スバルに較べて遥かに大型、やがて新型に生まれ変わったスバルR−2はこれに良く似たデザインです。当時の小型大衆車のお手本として三菱 i-ミーブの遠い祖先にあたる三菱500もほぼ同じようなレイアウトを採用しました。10年もモデルチェンジしなかったスバルよりも少し長命でn今でも愛好者が世界中にいる人気者です。