2014年03月17日
日産フィガロ(1989)バブル期の名車
1989年、バブル景気真っ盛りのこの時代、自動車関連の税も実質値下げされ、空前の新車ブームの到来です。シーマ現象とともにパイクカーのブームも頂点に達しました。そのパイクカー(※pike car)ブーム、火付け役は85年モーターショーの日産Beー1でした。87年には二代目のパオが、その次の幕張でのショーにはフィガロが発表されています。某ドラマでは右京さんの自家用車ということで設定されています(全塗装・改装車)※ おそらく日本独自の呼び方、アンテナショップのアンテナに近いニュアンス、小量生産ながらPR広報効果を狙った走る(買える)広告塔・・・
フィガロのデザインテーマはネオなモダン、年代不詳なクラッシックテイストがモチーフです。室内に目を移すとシートはオールホワイトのレザー張り、ソフトトップもキャンバスルーフ仕様で、サンルーフには真似のできない開放感が味わえました。デニムよりもシルクを多用する女性に良く似あいそうなキャラです。車重も増えたのでターボパワーで増強、でも、性能を競う類の車ではありません。
リアシートは何とか大人の女性が収まる最小サイズ、トランクスペースも上半分は畳んだルーフの収納場所に割かれ、角の丸っこいデザインは駐車場で見切りが悪い、と欠点を挙げればきりがないこの車なのに限定(二万台生産)のためもあって、購入希望者の何割かは抽選に外れ、お金があっても購入できないという珍事がおこりました。
20年以上も経つのに、いまだに根強いファンが全国で中古車を探し回っています。景気の良かったバブル時代の真っ盛りだったからこそ実現した企画。こんな車が今の時代に日の目を見ることはまず無いでしょう。ああ、懐かしきバブルカーたち・・・