2013年07月30日
イヤー・オブ・ゼロファイター
「零戦ブーム」とまででは申し上げませんが、なぜか
今年は、旧日本海軍の零式艦上戦闘機に注目が
集まっています。
本屋さんの店頭には、零戦を扱った雑誌や単行本、
文庫本がうず高く積まれ、模型雑誌のコーナーには、
零戦の作り方を扱ったプラモ製作ガイドが置かれて
います。
零戦の開発が海軍から提示されたのは1937年
(昭和12年)、制式採用されたのは1940年(昭和
15年)ですから、開発の提示から76年、制式採用
から73年が経っていますが、いずれもきりのいい
数字ではありません。
「風立ちぬ」や「永遠の0」の映画化は数年前に企画
が持ち上がっているはずですから、たまたま今年で
公開が重なって話題となっているのでしょう。
やはり、2006年に単行本として出版され、2009年
に文庫本化された「永遠の0」のヒットが伏線となって
いるのでしょうか。
直接のきっかけとなったと思われるのは、去年の暮から
所沢航空発祥記念館で公開されている、オリジナルの
栄型エンジンを搭載した世界で唯一の飛行可能な零戦
52型が公開されたことで、入場者が一気に増えたこと
です。
あまりの人気に、記念館では予定の公開期間を延長して
来月8月末までとしました。
戦争の道具を客寄せにとの批判は後を絶ちませんが、
戦争を好む人は誰一人としていないはず、かつての過ち
を2度と繰り返さないためにも、過去の歴史を見つめ直す
必要があるのだと思います。
プラモデルを作る時にモデラーたちが感じる、技術者が
作り出した工業製品としての兵器に愛着を感じる自分と、
戦争を憎む自分とに横たわる壮大な矛盾。
そんな矛盾を抱える自分を冷ややかに見つめながら、
きょうもプラモ作りは続きます。
それが人なんですから・・・・・・・
ところで、池袋の東武百貨店で開催されている「東武
タミヤモデラーズギャラリー」は、お蔭様で大好評のうちに
きょう最終日を迎えました。
午後、仕事明けに撤収作業に取り掛かります。
ご来場ありがとうございました。