2012年12月01日
カローラの事実上の後継車を振り返る
誕生から45年以上が経つカローラが今年ついにモデルチェンジ
とは言うものの、実は大きなヴィッツがカローラの名跡を継いだ
と云うのが本当の処。本来のカローラは北米、欧米向けに特化されて
5ナンバー枠を気にすることも無く、日本市場とは関係無しに独自の
ベストセラーカーの道を歩んでゆくことになりました。
日本では新型オーリスにその実態を垣間みることが出来ます。
カローラだけではありません。日産サニーもティーダと名前を変えたあと、
今年のモデルチェンジでは売れ筋のノートに統合される形で消えています。
海外ではサニーの後継となるセントラ、バーサとして生き残り、このうち
ラティオ [ LATIO ] と呼ばれる日本バージョンも導入されることになりました。
ブルーバードの名称が消えたのもまた今年のニュース。シルフィが事実上の
ブルーバードを引き継ぎます。
大衆車と云うカテゴリーで、国際的には同一のVWゴルフも新世代にモデルチェンジ
先代のゴルフⅥは5のバージョンアップ版だっただけに久々のフルモデルチェンジです。
これで先先代のゴルフ5からは100%刷新されたことになります。
1100cc、49万円でスタートした初代からモデルチェンジの度に
拡大を繰り返して来たカローラ。先代モデルで成長はほぼ止まり
今回は初めてのダウンサイジング。5ナンバーを死守した数少ない
国産大衆車となります。
クルマの基本骨格を成す床板を一回り小型の三代目ヴィッツと共有する
今までにない大変身を図りました。外見からは想像がつきませんが
ヴィッツの4ドア版、ヴェルタと似通った兄妹車になるでしょうか?
とはいえ軸間距離=2600mmで、これは3世代も不変の数値。
室内長さも190cm以上をキープしています。しかしながら
生産拠点は生誕の地=高岡工場ではなく宮城県の子会社工場、
つまり実質的にはヴィッツファミリーに飲み込まれた形です。
併せて地方放送局とのタイアップ企画も進行中。いわて版は
我が古巣・IBC岩手放送が担当しております
最盛期にはトヨタの三分の一の販売量を占めていて
日本の路上のクルマの一割はカローラと云われたほど。
カローラ一台で小さな自動車メーカーに相当する
とまで云われたメシのタネではありましたが、
今やヴィッツやプリウスと云った孝行息子らに囲まれ
高齢化したユーザーと共に、細々と余生を送っている
そんな印象が拭えない、昭和を代表するベストセラーカー
カローラも、名前こそ残しましたが、ある意味
転換点を迎えたと認めざるを得ないでしょう。
北米市場ではカムリと並んで相変わらずベストセラーの一員だし
日本でもつい最近まで売り上げナンバーワンのタイトルを保持して
来ました。時代はエコカー全盛期に移り、格下のヴィッツが
売り上げトップの座に就いたりと、カローラの存在基盤も
この数年で大きく変貌してきたようです。東北の工場を
新たな拠点として国内市場にデリバリーされてゆく今度の
カローラ。キムタクは
継続してCMキャラとして起用されるのか?(違った)
まだまだ興味の尽きないクルマです