2011年11月07日
「レッド・テイルズ」全米公開へ
いま、飛行機ファンの間で話題沸騰となっているのが、
来年1月に全米公開されるルーカスフィルムの映画
「レッド・テイルズ」です。
第二次大戦中、ヨーロッパ戦線での黒人戦闘部隊の
「第332飛行隊」の活躍を描いた作品で、YouTube
で公開されているその圧倒的な空戦シーンが話題を
呼んでいます。
「レッド・テイルズ」とは、第332飛行隊が使用していた
ノースアメリカンP-51ムスタング(映画ではD型が使用
されているようですが、実際にはB型が主に使用されて
いたようです)の垂直尾翼とプロペラスピナーが赤い
ペイントで塗られていたことから呼ばれていた愛称です。
ドイツ本土への爆撃に向かうボーイングB-17爆撃機の
護衛戦闘機として、特に航続距離の長いムスタングが
使用されていましたが、そうした部隊の一つ第332飛行隊
は黒人だけで編成された唯一の飛行隊です。
パイロットたちは、ドイツ軍と戦う前に味方の偏見とも
戦わなければならないという、過酷な状況におかれていました。
そうした黒人たちの戦う姿を描いた映画「レッド・テイルズ」は、
「スター・ウォーズ」や「インディー・ジョーンズ」シリーズなどの
製作総指揮で知られるジョージ・ルーカスが久々にこうした
シリーズ以外の映画を手掛けたものです。
CGや特殊撮影で製作された空戦シーンは、「ありえね~」と
思わず声に出してしまいそうな戦闘場面で、大空をそれこそ
埋めつくすと言うか覆いつくす戦闘機や爆撃機が乱舞します。
そこには、メッサーシュミットMe109に混じってMe262の
姿も・・・・・・・・
この映画、日本での公開はまだ未定ですが、何としても公開
して欲しいものです。
黒人飛行部隊といえば、かつて、アメリカのケーブルTV局が
製作したテレビドラマ「ブラインド・ヒル」という作品がありました。
日本国内で一時期、VHSビデオが発売されていたようですが、
残念ながらこのビデオは現在、入手不可能で私も手に入れて
いません。
願わくば「レッド・テイルズ」全米公開を機にこの作品も是非、
DVD化して欲しいものです。
そう言えば、ジョン・フォード監督の作品にも黒人部隊を扱った
西部劇映画がありました。
「バッファロー大隊」です。
殺人罪の濡れ衣を着せられた黒人軍曹をジェフリー・ハンター
演じる隊長が裁判所で無実を証明してみせるという物語で、
西部劇では当時珍しい裁判劇でした。
それにしても「レッド・テイルズ」、ハセガワからも72分の1の
ノースアメリカンP-51Bがこのデカールで再販されるようで、
これからしばらく目が離せません。