2011年06月20日
パリエアーサロン開幕
イギリスのファーンボロ航空ショーと並ぶ
世界最大級の航空宇宙ショー「パリ航空ショー」
が20日開幕します。
今年のショーの目玉は、ボーイング社が開発した
ボーイング747-8インターコンチネンタル、
そして・・・・・・・
ボーイング747-8は、747-400が基本となって
2009年にまず貨物型がロールアウトし、続いて
旅客型がロールアウトするという従来とは逆の
開発過程を辿った初のケースとなりました。
胴体が主翼の前後で5.7メートル延長され、エンジンは
B787と同じGE社製のものが採用されています。
ボーイング社としては、当初、新たな超大型機の開発に
積極的ではありませんでしたが、エアバスA380の
好調な滑り出しや同時多発テロ以降の航空需要の回復
が予想より早かったことから、次世代のジャンボ機の
開発に踏み切ったものです。
機体のホームカラーはこれまでのブルー系とは打って変わって
鮮やかなオレンジカラーになっており、ショー会場の注目を
浴びるのは間違いなさそうです。
さて、もう一つ注目されるのが三菱航空機が開発中の
小型旅客機「MRJ」です。
現在、国内では機体の機首部分の製造が開始されており、
早ければ来年半ばごろに初飛行が予定されています。
先日、新たに香港のリース会社、ANIグループホールディングス
から5機の発注を受けたことからパリ航空ショーに臨む
三菱航空機の意気込みは極めて強く、会場には独自ブースを
設置して実物大のMRJのモックアップを展示、新たな顧客の
獲得に期待をかけています。
MRJは、これまでにキックオフカスタマーとなった全日空から
オプションも含め25機、アメリカのトランス・ステイツ航空から
100機の受注があり、今回のANIを含めると130機となります。
特に今回は、アジアからの初受注ということもあって、今後、
5000機の受注が見込まれるアジア市場への強い期待が
かかります。
航空ショーは華やかなフライトショーの裏側で、激烈な航空機
メーカー同士の商戦が繰り広げられます。
ボーイングやエアバスに加えて日本の三菱航空機がどのような
商戦を展開するのか大いに注目されるところです。