2011年02月05日
何で水温計?
去年12月に販売が開始された日産リーフ
1月下旬からはチラホラ,納車されたというつぶやきも
目にする様になりました。レンタカーの業界でも
電気自動車のハンドルを握れる機会がグンと増えており
すでに近所のお店でレンタルできそうです。
でも電気自動車の本格的な普及には様々なハードルが待ち構えています。
高価で重い電池の性能、充電インフラの整備と普及
そして,ドライバーとエンジニアのアタマを悩ます暖房問題。
え?なんで暖房が普及に関係あるの?と思うかもしれません。
じゃあ、実際にリーフの暖房を効かせて見ましょう。
静止状態、充電満了の状態でゼロスタート
ガソリンエンジンなら冷却水が温まり始めるまでの
千数百メートルは温風を期待できませんが・・・・・・・
実際に温風が吹き出してくるまでに二分とちょっと、
(外気温9度≪車載計器による≫の場合)
すぐに走り出せば,ホンの数百メートルで温風が
少しずつ、風量を増しながら設定温度に近づけて来ます
(外気温6度で実証)
今までのエンジンを付けたクルマはプリウスも含めて
エンジンの廃熱を、冷却水に熱を奪わせることで
暖房に横流し出来ました。夏には無駄に捨てちゃうから
暖房費タダ,みたいなものです。
(実際は熱源のガソリン代をちゃんと蝕んでいる)
電気自動車はエンジンのような大きな熱源をもちません。
冷却水やラジエーターも無いか、というとそうではないようです
メーター類には見慣れた水温計の存在も! ?電気なのに?
インバーターを冷やすのに冷却水を使った熱交換システムを
持っているようです。これなら暖められた温水を使って
今までどおりのヒーターを使うことができるようです。
インバーターを暖めているのは元はといえば電池の電力
ほかに熱源となる様な効率の良いシステムが見つかれば別ですが
三菱のi-ミーブに至っては
エアコン(暖房)を最大限利用すると航続距離が半減したりします。
リーフでもエアコンありと無しと,二通りの航続距離が
ナビ画面に表示されます。タダでさえ気温が低く電池の
効率が落ちる冬場に暖房用のエネルギーを奪われたんじゃ
たまったものじゃありません。
航続距離の減り方も温度設定次第ではかなり違う様子
温度如何では3分の1とかそれ以上の電力を消費してしまい
寒がりの人は電気代も余計に要るかもしれません。