2009年01月30日
ハドソン川の呪い?
サレンバーガー機長によるハドソン川の
奇跡を連続して掲載した呪いなのでしょうか、
ブログにエラーが発生して皆様にご迷惑を
おかけしたようで、申し訳ありませんでした。
あらためて、その後の経緯をお話して、
この話は一件落着させましょう。
事故現場のハドソン川からは、不明だった
左エンジンが回収され、フライトレコーダーや
ボイスレコーダーも解析が行われて、どうやら
空港を離陸して1分後、高度900メートル付近で
鳥の群れに衝突し、2つのエンジンは同時に
停止したことが明らかになったようです。
バードストライクから3分後、推力を失った機体は
グライダーのように滑空してハドソン川に
不時着水しました。
このような状況に陥った場合、大抵のパイロットは
恐怖を感じるということですが、その恐怖感を
克服してサレンバーガー機長は冷静沈着に機体を
不時着水させました。
エンジンが停止してから不時着水するまでの3分間、
いったいどのような操縦をすれば機体が失速せずに
着水できるのでしょうか。
多くのパイロットは今、それを知りたいと待ち望んで
いるはずです。
(日本の空港の多くは海や河口に隣接しているので
参考になるはずです)
もちろん、エンジンが停止した場合の機体の操縦方法は
シミュレーターで体験できます。
しかし、安全が保障されているシミュレーターと
実際に体験する緊急事態では、精神状態に大きな
違いがあるはずです。
そうした緊急事態に遭遇した場合の心の変化について
詳細な報告がなされることを機長に期待したいものです。
バードストライクは日本でも年間1000件前後が
発生していますが、多くの場合、重大な事態になる
ケースは少ないと言えます。
ジェットエンジンは5キロの重さの鳥が衝突しても
壊れることのないよう設計されていると言われますが、
今回のような事故が起きた以上、何らかの抜本対策が
急がれるところです。
かつて大空を支配していた鳥類は、金属製の超大型の
鳥をどのように眺めているのでしょうか。
ヒッチコックの「鳥」のような物語が現実にならないように
鳥と飛行機との共存の道を探る努力がいまも
続けられています。