2008年07月07日
A380の逆襲
先頃、成田空港へのデビューも果たした
エアバスA380、その圧倒的な存在感は、
国内の航空業界にも少なからず影響を
与えているようです。
全日空は、このほど超大型機A380の
導入に向けた本格的な検討に入ったようです。
止まる気配を見せない原油高騰の影響を受け、
航空各社は、一部路線の減便を余儀なくされています。
そうした中で、燃費の悪い旧型のジェット旅客機から、
燃費の良い新世代の旅客機に機材を更新する動きが
加速しており、A380もその対象候補機として無視できない
存在となっています。
航空産業界の技術革新によって、ジェットエンジンの性能は
飛躍的に高まっており、燃費やエンジン騒音は従来の
ジェットエンジンに比べ、大幅な軽減がなされています。
つまり、4発機といえどももはや燃料をがぶ飲みする
厄介ものとは言えなくなっています。
そうなると、残るテーマは、ボーイングVSエアバスのコンセプト、
つまり、ボーイングが提唱する長距離機による各都市間直接運航か、
エアバスの超大型機によるハブ運航かの決着がどうつくかです。
この結果は数年後でないと判断できませんが、
しかし、この問題も燃料の高騰により、流れが変わりつつあります
中型の長距離機で、各都市間をピストン輸送するよりも、超大型機で
大量輸送したほうが、運航回数を減らせるメリットがあるからです。
こうした状況をボーイングが手をこまねいて眺めているわけはなく、
次なる一手をどう打ってくるかに、注目が集まっています。
ジャンボジェットのフルダブルデッキ化か、全く新しい超大型機の
開発か、あるいは・・・・・・
最近、テレビCMを見て気付くのは、航空会社や旅行会社とは
関係のない普通の会社が、CM画面の背景にジェット旅客機の
映像を流していることです。
そのどれもが双発のジェット旅客機・・・・・
ジャンボの栄華は遠くになりけりです。