2007年10月22日
三丁目の働き者
高度成長時代の幕開けとなった昭和三十年代初頭
東京タワーが完成し、ビジネス特急こだまで大阪へ、
寝台特急あさかぜで九州まで乗り換えなしで直行。
アメリカをあっと言わせた人工衛星スプートニクが
宇宙開発競争の幕を切って落とし、スバル360を見て、
我が家もマイカーが持てるかもしれないと思った庶民は
とりあえず皇太子ご成婚を見るため白黒テレビ購入を検討・・・
昭和の後半、日本が高度成長に夢を託していた頃、
街には大小さまざまな三輪トラックが溢れていたものでした。
(こんなリアカーも見かけなくなりました)
自営業の強い味方はスーパーカブにダイハツ・ミゼット。
空に目を向ければDCー8、コンベア880の就航で
いよいよジェット機に乗って旅する時代に。
世の中は高速化、大衆化が一気に進んでいきました。
少年雑誌の巻頭を飾る未来の想像図には
車輪のないエア(クッション)カー、壁掛け大画面テレビ
東京大阪間を一時間で結ぶ超高速鉄道等が並んでいました。
今と比べて物質的に満たされていたかといえば
決してそうとも限らない。でも心は遥かに満たされて
いたかもしれません。
(東京たてもの園にて)
戦後の飢えや貧しさを引きずった20年代とは違って
少子化も年金不足も気にすることなく
未来の青写真に向かって夢ばかりが膨らむ
右上がりオンリーの時代でした。
今週はいよいよ二年に一度のクルマの祭典
モーターショーが始まります。
今、クルマの未来にはどんな想像図が描かれるのでしょうか。
写真は04商用車ショーのミゼット(初代)