2006年12月03日
長~い長~いつぶやき①
週末は、楽しい楽しいツーリングのはずだった。
まっ、楽しくなかったかといえばそうでもないけど、まぁ、面白い一日だった。
朝7時前、意気揚々とバイクを走らせた。目指すは常磐道の守谷SA。今日は、茨城方面へのゆったりツーリング。1時間半みておけば集合場所にたどり着けるだろうから、まずまずのスタート。
我が家から数分走らせた所から首都高速に乗る。少し渋滞してるけど、まぁ、ほどなくスムーズに走れるだろうなどと思いながらノロノロ運転を続ける。我がバイクのミラーは、ハンドルよりも少し出っ張っているので、すり抜けはちょっと困難。余裕をもって運転しなきゃと言い聞かせながらゆっくり前の車に着いて行く。徐行ってクラッチ握る手が疲れちゃう。でも、クラッチ切ったりつないだりしながらバランス取って進むのもそれなりに楽しい。これからの道のりを想像しながら鼻歌交じりで調子よく進んでたその時・・・。
「・・・んっ? クラッチって切るとエンジンが止まりそうになるんだっけ? んっ? あたし、今クラッチ握ってるよねぇ、切ってるよねぇ、なんで止まりそうになるのよ?」
それじゃあっと・・・、クラッチつないでアクセルあけて・・・おっ、進む進む。が・・・、
「えっ、ちょっとガタガタしてる?」
じゃぁ、もう一度クラッチ切ると・・・、
「えっ、なんでさらにガタガタするのよ。あたし、クラッチ切ってるじゃんっ。何~~~?」
で、アクセルあけると、
「うわっ、無理無理無理! 支えきれないっ!」
ハンドルが言うこと聞かなくなった。暴れ馬に乗ってるみたい。私の目の前でタイヤがグリグリ地面をあっちゃこっちゃに滑っている。「ひぇ~、助けて!」「頑張れ~!」「前にぶつかっちゃう!」「後続車は、離れてる、よしっ!」「とにかく止まろうっ!」「ぶつかるな!」「倒れるな!」「踏ん張れ~っ!」「もう、やめてぇ~!」
バイクを止める一瞬のうちには様々な思いが頭の中で語られる。私の両足はなんとかこの暴れ馬を鎮めることに成功した。振り返ると、渋滞してる上に渋滞の原因を引き起こしてるアタシに気づいた。
「『・・・・・・首都高速道路、バイクが故障して停止しているため、○キロ渋滞』・・・交通情報でアナウンサーにオンエアされちゃうよぉ。誰だっけ、この時間! まずいよ。やばいよ。嫌だよ、そんなの。」
よぎりましたねぇ、放送コメントが。それと同時に、こういう状態で渋滞は生じるのねっていうことも実感した。バイクの故障車はサッサと横に移動させればいいのに・・・と軽く思っていた私だが、はい、できません。この時の私のバイクはフロントタイヤがロックされてます。なぜなら、ブレーキパッドがディスクに張り付いているからです。なぜ、こんな事が起きるかって? 分かりません。
・・・とにかく、ニュートラに入れてるのに、フロントがうんともすんとも言わないんです。確かめましたよ、何度も。ローに入れてセカンドに入れてガッツンガッツン左足でシフトチェンジ。ニュートラです。が、押せども引けども、全く、動く気配がありません。車体は200kgを軽く超えてますから重いんです。なすすべなしです。唯一できることは、ハザード出すこと。そして、すみませんって思うこと。
とりあえずバイクから降りたいけど、隣で車走ってるし轢かれそうになるからそれは怖くてできない。熱々のディスクが冷めればパッドもはがれるだろうけど、それまで乗ったままなのだろうか。何も出来ずに待つのは苦しい。二車線中、一車線を我がバイクが塞いでいるものだから、それを避けて通る車が時折「プップッー」ってエールを送ってくれる。・・・いや、怒っていらっしゃるのよね。
「んなこと言ったって、どうしようもないじゃんっ。」
あたしは思った。
「好きで止まってるんじゃない。誰だって、こんな風に意に反して人に迷惑をかけてしまうことがあるんだっ。そういう人の気持ちを理解してくれたっていいじゃないかぁぁぁっ!」
その時だった。30メートル向こうの避難スペースに国産バイクを止めて、こちらに走ってきてくださる男性の姿が! 思わず、涙がこみ上げてきた。が、歯を食いしばりこらえた。
「大丈夫? どうしたの?」
「フロントがロックしちゃって・・・。」
「とりあえず、横に寄せようよ。引っ張ってやるから、バイク持ってな!」
私は、バイクを降り、支えた。その方は、バイクの前にかがみ、フロントタイヤを思いっきり横に引っ張ってくださった。そして、リアも。これでもかっていうくらい、私がまともに立つ隙間がないくらいに。・・・助かった。
「有難うございますっ。本当に有難うございますっ。」
その方は、ご自身のバイクに向かって走って戻りながら笑顔で一言・・・
「ハーレーなんか乗るなよぉ~!」
・・・ハハハッ。
「そうっすねぇ~~~! 有難うございますっ。」
胸に刺さるジョークだった。本気でもなんでもいいけど、敵意がなかったのは感じた。そうよねハーレーやめようかなぁと、そんなこともちょっとよぎったが、いや待てっ。国産バイクも壊れるときは壊れるじゃんっ。最近のハーレーは性能いいぜっ。チェッ、関係ないぜいっ。が、故障してるのは事実だ。苦笑いとともにつぶやく私。
とりあえず、仲間に連絡しなきゃ。
「すみませ~ん。故障で~す。行けませ~ん。よろしくぅ。」
そして、もう一箇所。
「故障しましたぁ。この前と同じ症状です。どうしましょ~。首都高速にいま~す。ヘルプミ~! 早く来て~!」
どちらも留守番電話に接続されちゃった。
でもさぁ、ここでず~っと助けを待つのは厳しいです。道路よりも数十センチ高くなったスペースが壁伝いにあるので私はそこにへばりつけるんですが、メット脱いだ途端に転がっていった日にゃあ、とんでもないことになるだろうから被ったままだし、やはりずっと立ってるのはツライ。そのうち車が流れてきたら相当なスピードを目の前で感じるわけですよ。勘弁してよ・・・。次なる行動を考えねばぁぁぁ!!!
→ ってことで次回も長文は続く。ちなみに、ここまでで出発から約30分の出来事。私のつぶやきは5時間強続きます。つまり、首都高速に居座った5時間分の独り言を整理しちゃおうかなぁなどと思っとるわけですよ、はい。
(専門用語うといので、普段使ってるままの単語を使用してます。間違いをご指摘くださいませ・・・^^;)