2021年01月22日

SR400

ヤマハの単気筒バイクSR400が生産終了。ヘッドラインニュースでもお伝えした販売終了のニュースですがバイク界ではちょっとした大ニュースです。
何といっても42年もの間、姿を変えずに生産し続けられたヤマハの看板といってもいい存在、当然世界中にはファンがたくさんいます。
十年前にはキャブレターのインジェクション化に伴ってモデルチェンジといってもいいくらいの大改変が施されましたが、スタッフが一番苦心したのは、いかに形・見た目を変えないかということ。

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ディスクブレーキ装着を別とすれば70年代の姿そのままで、いや発表当時すでに60年代やそれ以前のファッションを纏っていたのでバイク界のシーラカンスといってもいいかもしれません。
スーパーカブが何度か大きな変革を経たのと比べればそのロングセラーぶりはほかのどの車種も成し遂げていない奇跡と呼ぶにふさわしいでしょう。

事の起こりは500ccで単気筒という、とてつもない発想でやはりアメリカからの要求が土台でした。ふつう500のバイクは最低でも二気筒ないし3気筒。それがシリンダー一本で500cc!!
実際にキックでエンジンをかけてみると、これが重いうえに超難しい。一度だけ経験がありますが、絶対にセルモーターが欲しくなります。

オフロード用に企画された当時のXT500でしたが、これをオンロード用のクラシカルなバイクに仕立てたら面白かろう、という雑誌の企画から生まれたのがSR500,400でした。
SR400は免許区分に合わせてサイズダウンされたJrで現存するのはこちらのほうのみです。

定番商品として、70年代の香りをプンプンさせながら、ホンダにも同種のライバルが生まれては消え、いまだに続いているのは本家本元のみという状況でした。
インジェクション化で当時の排気ガス規制も乗り越えたのに、度重なる規制の強化でとうとう国内にその棲み処を得られなくなってしまい、今回の発表に至ったようです。

決して快適さを追求したわけでもなく、排気量のわりにシンプルで軽量、しかもモデルチェンジの心配がない。年齢を問わず幅広いファンに支えられているSRですが、意外なことに女性オーナーが多いことも人気の一因、これなら扱いやすそう、と颯爽とまたがっているレディスライダーは性別を超えて魅力的。難しいキックスタートも器用にこなす姿が動画にもアップされています。

国内販売を終了、と断りがある通り海外販売はすでに始まっていてこちらは継続の期待が持てそうです。将来は逆輸入して排ガス処理するか、中古を手に入れて磨き上げるか・・・・タンクもフェンダーも鉄製なので経年変化で割れたりしません。レストアし甲斐のある所も人気なのでしょうか?

| 13:03 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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