2016年01月27日

フォード撤退

 自動車業界の大御所フォードが日本市場に見切りをつける。今年中に国内市場から撤退だと!
古くは横浜市内に日本組み立て工場をもち、リーマンショッックでも経営破綻を免れた老舗だと云うのに・・・・・・
 80年代前半にはマツダとの協業で国内市場に本格参入し販売網を編成,尾崎亜美や安全地帯がCMソングを高らかに謳い上げていたものでした。やがて(国内)母屋のマツダの大将の地位も占め、経営に大きなチカラを行使して来たものでした。
 フォード/レーザー・テルスター・フェスティバと云った看板車種はグローバルカーとして海外でも活躍,今はフォーカスをはじめ世界で人気の車種の輸入販売がメインでした・・・・が、ご存知の円安環境に日本市場の閉鎖性・・・大フォードをもってしてもこの市場は難関でした。

 海外を旅するとあらためて日本市場の閉鎖性に気付かされます。こんなに2ドア乗用車が見当たらない四条も希有なら,ミニバンやら背の高いクルマがウヨウヨ。オマケに市場の四割は軽自動車という,ガラパゴス規格が占めており、とても対等に勝負できそうにないしその他もエコカー以外は,見向きもされない・・・・グローバルカーを数多く世界に売って来たフォードですら売れるタマが見当たらない,と云うのが我が国なのです。

 ドイツブランドの高級車だけは日本でも競争力を持つとはいえ,数の上ではまだまだごく一部。大手に本社メーカーからフォードに移籍した代表が日本市場で十万台を売ってみせる,と豪語していたのははるか遠い昔話になりました。日本各地に相次いで設立されたサターンブランド(GMの一部)が姿を消したのも今では語り草となっています。


 昨年のフォード、日本国内での年間販売台数は5000台、先進国でも異例の少なさ。エコカーや軽の自主開発なしには収益を上げられないという判断でしょうか。だとすれば今後はシボレーヴォルトを持つGMの動向が気になります。

| 10:16 | カテゴリー:吉田雅彦


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