2010年03月14日

2つの航空大国の狭間で・・・

日本は太平洋と日本海を間にして
2つの航空大国に挟まれています。

アメリカと中国です。

アメリカは言うまでもなく、航空機産業と
航空運輸の2つの面で航空超大国です。

中国はと言うと、確かに航空機産業の分野では
アメリカに比べて立ち遅れていますが、航空運輸
に関してはアメリカに劣らず、立派な航空大国です。

広大な国土を有する中国にとって、鉄道や道路の
建設では膨大な人口や物資の輸送に対応できず、
結果的に航空路線網の発達を促すことになります。

現在、中国には190近くの空港があり、2020年
までに244ヵ所の空港建設を目指しています。

こうした航空需要に対応するため、中国はボーイングや
エアバスから大量の旅客機を購入しています。

また、独自に100席程度のリージョナルジェットを
開発し、国内線に大量に投入しようとしています。

こうした隣国の動きについて、お隣はお隣、広大な
領土を持つ中国ならば当然のこと、と片付けられる
でしょうか。

言うまでもなく、中国はインドと並んで世界最大の
マーケットです。

近い将来、長距離旅客機の大量就航で米中間の
航空路線網が拡大し、各都市間を自由に行き来すると、
日本の上空を素通りして人や物資が大量に移動し、
両国の経済発展が促進されるのは確実です。
(ヨーロッパ回りもありますが)

その時には、日本はもはや極東ではなくなり、
観光産業を売り物とする単なる島国と化すでしょう。
(日本が世界に誇るものづくりにも今や陰りが見え
始めています)

世界を結ぶ航空網の発展が阻害される国家に
明るい未来はないと断言出来ます。

航空大国の狭間で取り残される日本の未来の姿を
想像するのは気持ちのいいものではありません。

このところのメディアの報道を見て、ついそんなことを
考えてしまいます。

あれ!ツイッターにしては、少々話が長すぎました(笑)

| 13:31 | コメント(2) | カテゴリー:田中穂蓄

コメント

田中さん、お疲れさまです。
田中さんも、Twitterをやってらっしゃるのですか!?
田中さんの重厚でボリューム感あるこちらの記事は、やはりブログではないでしょうか?
自分は、短文を目指しているものの、Twitter(アメブロ版「なう」があります)、イマイチ馴染めず、ブログが一番しっくり性に合っています!!
さて、今日のお題、中国の経済発展、目を見張るものがありますね!!
携帯電話の爆発的普及、中国の富裕層の平均年齢は28歳である事など…
あと10年で、54も空港の増える中国に、航空機の開発・技術の提案…
と、今驚くべき伸びを示す国力を持つ中国と、いかに共同戦線を張れるかが、今後の日本の航空界にとっても、重要な事と考えます。

投稿者 ちなみん : 2010年3月14日 19:16

ちなみんさん、ありがとうございます。
いえ!ツイッターはしておりません。
つぶやきのつもりが長くなったという洒落です。
日本の航空産業界にとって中国は重要なマーケットですが、中国も独自の航空産業の育成を急速に進めている現状を考えるとおちおちしていられません。

投稿者 ホヅミ : 2010年3月15日 08:59

■コメントはこちらへ


保存しますか?
(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)


2024年 4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

バックナンバー

カテゴリー