2024年03月03日

逆立ちは隠し技だった?slim

日本の月探査機「SLIM(スリム)」
月面で逆立ちしたまま40日ほどになりますがこの間極寒と灼熱の両方の熱変化を経験しました。
想定しなかった逆立ち姿勢の着地が転じて熱変化の影響を受けにくかったのでは?と言う分析がされています。


六本木の町に降りてくるサンダーバード1号に例えると渋谷方面から写真を頼りに徐々に高度を下げて来て (頭を上に)垂直に降下した機体が着地寸前、(高さ1,8mからふたつのロボットを放出、自由落下させます)
機首を渋谷方向に倒して、飛行機の3点着陸のような形で着地するはずだったのが、どういうわけか渋谷方向にツンのめるような格好で逆立ちして着地。
背中に背負った太陽電池パネルは設定上は真上に向くはずが渋谷方向に向いたまま東から昇ってきた太陽には裏側を見せる格好になってしまいます。

月の1日はほぼ一ヶ月。朝日が昇ったら15日かけて西の地平に沈みます。つい先日満月だったのでこの時の太陽は天頂方向。西に日が傾き始めると次第に電池パネルにも日が当たり始め、発電ができるようになります。

25日に想定されなかった2回目の発電がスタート!日没を迎える今月初めまでは発電が可能になるそうです

現在は得られた電力を使って各種観測や撮影が進んでいます。
が、夜を迎える今月前半は極寒の環境が待ち受けています。果たして次の夜明けまで電子部品が耐え忍ぶことができるか?
3/1午前3時過ぎ(日本標準時)には着陸地点が夕暮れ、日没を迎え再び半月間の厳しい寒さに覆われます。

さて今回の偉業にはさまざまなドラマが隠れていました。
高度5mで突如発生したメイン・エンジンの脱落。墜落も覚悟の異常事態でしたが補機の助けを借りて着陸には成功。ただし代償としてでんぐり返る格好で逆立ちしてしまったのです。

それを鮮明な映像で地球に届けたのがタカラ・トミー製の太陽系一小さなロボット=SORA-Q
開発者はこう語ります
「昨年4月の実験失敗(民間)では運用すらできず、準備してきたことをまったく試せずに終わってしまい、月を見るたびに非常に悔しい想いをしていた。悔しい想いをかみ殺す日々だった。今回は成功したので、月を見るときはにやにやしそうです(笑)」
実際にはもっと鮮明な映像が撮れていたはずで、圧縮されない生データも撮影されていたはず・・・・

このロボットは次の活躍も決まっており、今回の成果は大きな励みとなることでしょう。
市販化も・・・・発売中です
メーカー希望小売価格:27,500円(税込)

| 01:43 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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