2023年05月17日

S13

35年前の1988年5月17日に、S13型5代目日産シルビアがデビュー。「ART FORCE,SILVIA」と銘打って通産省グッドデザイン大賞、日本カーオブザイヤー受賞。
今でも5ナンバーの軽量な後輪駆動スポーツクーペとして不滅の人気をハチロクと二分しています。

当時の国産車は軒並みFFに趣旨がえし、FRのスポーティーな操縦を楽しめる車は減る一方。ライバルのハチロクも前年にFFに刷新されたばかりでした。
歴代シルビアがサニーやバイオレットといった兄弟車の足回りを共有していたのに対し、S13はリアのマルチリンク懸架こそセフィーロと共有するものの、他は自前のもの。
この時代の日産車は、とりわけ後輪駆動のクルマは操縦性の向上にかなり力を注いでいました。プリメーラという前輪駆動のセダンも前輪懸架にマルチリンクと呼ぶべきダブルウィッシュボーンを採用していたくらい。
中型セダンでも、セドリックやグロリアにスポーツ志向のグランツーリスモを加えて、ブランド・イメージの大幅向上を図っています。

で、件のシルビアはモータースポーツでも大人気。後年モデルチェンジされた次期モデルS14が重く大きくなってしまったこともあって、生産終了後も人気を維持したほか、兄弟車の180SXは、そのまま継続生産され続けました。
周りを見渡せばサバンナ、RX7やMR2など後輪駆動のスポーツタイプが軒並み絶滅。ことあるごとにシルビア復活の噂が流れ得ては消える昨今ですが、トヨタがスバルの協力を得てハチロクのブランドを復活させ、スープラの名跡さえも蘇らせた今、日産にもひと肌脱いで「やっちゃって」もらいたいところです。

| 22:07 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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