2023年05月12日

nissan EXA

この車がリリースされたのは1986年のこと

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それはまさしく円高時代へと否応なく日本が対応せざるを得なくなる節目の年

そんな事とは知らず日産パルサーシリーズの一員としてモデルチェンジを受けたのが、二代目のEXAでした。

初代はミッドシップ風デザインの軽量スポーツを気取ったスタイリングだったのが今回はRV風味に方針転換

最大の特徴は着せ替えできるボディ後半部分でした。車体の構造は3ドアハッチバックでテールゲート部分のデザインがクーペ風だったりワゴン風デザインだったりしてネジを外して交換できることを売り物にしたのです。

国内法規では全長も全高も同一寸法に収まっていたのに行政指導と言う何処にも明文化されていないルールで国内販売はどちらか一方の形でしか認められませんでした。両方欲しけりゃ二台買えと言うわけです。

まあそれは仕方ないとしてもう一つ、外したルーフ部分を置き去りにしてリア部分をカーゴスペースもろともオープンの状態で走ることは出来ました。Tバールーフになっているフロントも開放するとポルシェタルガ以上のオープンエアドライブが楽しめます。ただしカーゴスペースの荷物までもが!

急な雨にはレザー風のトノカバーも用意されていて、これなら荷物がずぶ濡れになる心配もありません。ただし荷物のセキュリティまでも担保する代物ではなかったはずで、この状態で駐車しているEXAはついぞ見た記憶がありません。と言うかトノカバー装着状態やオープン状態で走るEXAの晴れ姿を見た記憶がありません。

そりゃあ無理もないでしょう!

よしんばEXAを買ったとして、オープンドライブを享受するにはまず屋根の置き場所を確保しておかねばなりません。

吹き抜けのリアからは物凄い風の吹き込みがあったであろうと想像されるし駐車中はトノカバーが不可欠になりますが、セキュリティに関しては心もとない代物です。

そんな労苦を克服してもオープンドライブは充分魅力的なもののはずですが少なくとも国内でこの楽しい瞬間にたどり着けた幸せなオーナーがどのくらいいたでしょう?
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1986年当時にはゴルフカブリオレやシティカブリオレが市場に存在し、追ってセリカコンバーチブル、ファミリアカブリオレやサバンナRX -7カブリオレが相次ぎ登場します。屋根のオープンもワンタッチで耐候性も十分なこれらのカブリオレの方が遥かに絶頂の近くにいました。

FF化で後輪駆動車が減る一方だった時代にあってEXAの2年後、art forthシルビアが大人気を博します。カジュアルスポーツの大役を担ったEXAの使命はシルビアに受け継がれたのかもしれません。シルビアにはやがてハードトップを格納できる本格的なコンバーチブルが登場しましたから

| 16:30 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦吉田雅彦

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