2023年04月10日

「Pole to Pole」

電力だけを使うEVに乗って北極から南極までの約2万7000kmというとてつもない距離を走破する本格的な長距離ランの冒険旅行「Pole to Pole」がいよいよ3月末に始まりまりました。
スタート地点は1823年に確認されたマグネティック、ノース=磁石が指している真北の地点(航海用の海図には必ずその地点の磁石が指す真北と地図上の真北の偏差が記されています)

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このスタート地点に車を持ち込むところからすでに冒険は始まっていたかもしれません。過酷な冬の気候の極北地方、カナダのハリファックスからこの場所を目指して北上していました。

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EV専用車「日産アリアe-4ORCE」をベース車として、市販車モデルのまま39インチの巨大なタイヤとそれを支える改造サスペンションでカスタマイズした車両が使用されています。
バッテリーとパワートレーンは市販状態のまま手を加えていません。信頼性の問題と市販製品の性能実証の目的も兼ねています。

ただカスタマイズの影響を受けてか移設されたフロント・フード解錠のためのレバーを探すのに15分も掛かったとか??なんて微笑ましいエピソードも。

風量発電とソーラー発電も備え、バッテリー充電を補助するほかにルーフには撮影用のドローンも装備。もちろんこちらの充電も自前でこなせるでしょう。
ボディーカラーは市販のアリアと同じ暁・サンライズカッパーの地に南北アメリカ大陸をデザイン表現したパターン、そこには赤線で走行ルートも記されています。

冒険旅行もカーボンフリーの時代へ、最新のニュースはこちらを参照_https://poletopoleev.com/(latest>news)

インスタグラムでも刻々最新状況がアップされています。poletopoleev

ところでこのチャレンジングな企画を目にしてまず疑問が湧くのは、どこでどうやって充電するのか?

という点ではないでしょうか?確かにソーラー発電の設備も携行はしていますが1日の走行分をソーラーパワーで充電していたら文字通り日が暮れます。日がくれたら翌朝までは充電もできません。

実は充電器を積んだサポートトラックが随行しており、発電機はもちろん化石燃料を動力源としています。自然エネルギーのみでの大冒険はいずれ可能になるかもしれませんし、あるいは充電器を従えての大冒険も近い将来には昔話になっているかも。

でも2023年の現実はやっぱり化石燃料がないとこの車を南極まで走らせることはできません。問題はEVにその体力、耐久性があるかどうかということ。答えは10ヶ月後に示されているでしょう。

| 04:55 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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