2023年04月21日

ジプチに向け離陸

国内情勢が悪化しているスーダン
そこに今も残る邦人を救出するため自衛隊機が出動します

まずはスーダンに近い、ジプチの基地に向けて3機の空自精鋭部隊が出発
第1陣としてプロペラ機のC-130H型輸送機が小牧基地を出発しました。
え?プロペラ輸送機?他にジェットエンジンの輸送機も767とほぼ同型のKC767もあるのに?

C-130H型輸送機は言ってみれば軍用機の空冷フォルクス・ワーゲン「カブトムシ」のような存在。(或いはVWバス?)
四発あるターボプロップエンジンはYSー11と同じ、ジェット燃料で回るプロペラエンジンです。
航続距離が短く、中東まではなん度も給油に立ち寄らなければなりません。しかし、その離着陸性能が凄い!
短い滑走路でも離着陸が可能なのでおおよそどんな場所でも国でも、滑走路がなくたって多少の不自由はものともしません。
つまり潰しが効く万能選手ということ。

現地では輸送以外にさまざまなリサーチ、連絡の役割も期待できそうです。
そして、人員輸送に本格的に活躍が期待されるのがジャパンオリジナルのCー2輸送機です。
エアバス等と同じCF6ターボジェットエンジンを二つ、翼の下に持った高翼機。戦車などの運搬にも都合良い床の低さが取り柄です。
3人の乗員のほかに100名以上の人員輸送が可能です。旅客機みたいなリクライニングシートではなく、折りたためるジャンプシートに通勤電車みたいな向きで座ります。が、贅沢はいってられません。

もう1機空中空輸機、KC767が帯同しますが見た目はほとんどボーイング767。給油機といっても燃料タンクは床下に収められるので床上のスペースは座席を並べることも可能です。
ここに200余名の人員を乗せることができ、ビジネスクラスもかくや、と言うべき広い座席がずらっと並んでいます。しかもハットラックがない天井はガランとしていて尚更広々。手荷物がなければエコノミークラスよりもはるかに快適そうに見えます。

現地にジェット機が離発着可能な滑走路が確保できれば乗り換えなく日本まで直行できますが、そうでないとすれば・・・・
あるいはC130の出番が巡ってくるかもしれません。現地の劣悪な環境から60人ばかりを乗せて中継地点までピストン輸送、なんてシナリオも用意されていることでしょう。
初の海外行き、と言うわけではないものの安全には十分気をつけて、任務を果たして欲しいものです。

| 19:42 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

コメント

■コメントはこちらへ


保存しますか?
(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)


2024年 4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

バックナンバー

カテゴリー