2022年01月05日
toyota as No1
2021年暦年の全米自動車販売台数でトヨタがGMを逆転、全米1の自動車メーカーに(今朝のニュースから)
とはいうものの、半導体不足で各社減産を余儀なくされた中でトヨタの方がGMより痛手が少なかった、という結果。
北米のトヨタと言えば各地に現地工場を持ち、部品も米国内で大半を調達。日本ではお目にかかれないタコマやツンドラと言った小型(米国では)ピックアップからカムリTRDといった人気車種まで、そのすべてが日本から海を渡って行くわけではありません。
GMの落ち込みがトヨタよりも大きかった理由は、半導体の調達やハイブリッドモデルを持たない不利も挙げられますが、テスラ人気を見ても解る通り半導体供給が元に戻った後、巻き返すことができるかが見ものです。
さて、そんなトヨタの舵取りをする豊田章男社長のロングインタビューが文芸春秋(月刊の)に掲載されています。
大学卒業当時はとてもトヨタ入社どころじゃなかった70年代末、金融関係の企業を経てトヨタに入社後は自ら望んで生産部門に配属。そこで工場内を駆け回る姿を目にした工員たちから贈られた自転車は廃棄されていた部品を寄せ集めたリユース作品だったことが思い出に残っていると・・・・
社長就任当時は自分は捨て駒だと覚悟していたこと。勿論、リーマンショックや高級車の暴走事故疑惑でアメリカの公聴会に呼び出されたり、とアンラッキーも重なったものの、それをのり越えた豊田社長の支えたものは・・・・・
自らもレーシングドライバーとしてプロが競い合うモーターレーシングの過酷な環境に身を委ねるのは、ただクルマが好きだからだけではなく、日本の自動車産業とそれに携わる人材を路頭に迷わせない、という強い願いも秘めています。
トヨタヤリスのWRC参戦再開、ルマンでの連勝、そして水素燃焼エンジンに依る耐久レースへの挑戦。どれも勝利を手にするまでは徹底的に力を注ぐ豊田社長らしい一面が窺えます。おりしもスタートしたばかりのダカールラリーではトヨタハイラックスがトップを快走中。
そんなトヨタの新たな試みが東富士の工場跡地に建設中のwovenシティ。ただのテストコースとは違い、そこには人が実際に暮らし、人も歩けばクルマも走る、実験都市なのです。自動運転を巡る様々なトライ&エラーに自ら用意した街でテストを重ねる・・・・・トヨタが先鞭をつけたこの実験が遠くない将来にどのように成果となって現出するのか?
株価でこそテスラの時価総額には及びませんが、社長として魅力のある人材は?と問われたならモリゾー社長の名前を上げる人が多数を占めるのではないでしょうか?
まだ元気だったころのラリーキング氏がCNNの生番組で最後に投げかけた質問は「一番好きな車は?」だったそうです。豊田社長が挙げた名前のクルマはこの世にたった200代しか存在しないクルマでした・・・・・