2021年07月26日
この10年で
電気自動車が我が家の玄関先に止まるようになってから、はや10年。時代はものすごい勢いでガソリンエンジンをはじめとする内燃機関の乗り物に死刑判決を言い渡そうとしているかのようです。
でもEVに10年乗り続けてみて、思いのほか世の中変わらなかったなあ・・・・、というのが率直な感想です。
まずはその車両価格の高さ。リチウム・イオン電池の単価は当初聞いた話ではクルマ一台分につき軽自動車一台よりも高い値段。つまりガソリン車と軽自動車を二台いっぺんに買うような負担を強いたものでした。
10年後の今はどうでしょう?期待したような安価なEVはまだ登場しておらず、日産リーフやてすら・モデル3が3万ドルを越えたあたりで、依然最安値にランクされています。電池の単価は大雑把に試算すると航続距離100kmにつき50万円見当、軽自動車でも200kmの航続距離をカタログで謳うには100万円アップも致し方ないところ・・・、
これがハイブリッド車並に2万ドルをやや越えるあたりまで下がらないと、本格普及は難しいでしょう。
いまだに行政や自治体からの購入補助金も出ていますが、裏を返せばそれだけまだまだ普及していないことの証。
肝心の急速充電器についても昨年1年間は初めて国内で減少したことが報じられています。思ったとおりの稼働状況でなかったことに加え、設置者側の経済負担も勘案されねば、誰も手を上げなくなってしまうのでは?
急速充電器に限らずインフラ整備はとても一メーカー単独のてに終える範疇ではなく、行政の思い切った政策と後押しが無けれ場実現しません。
トヨタが望みを託している水素燃料インフラも同様、車が増えないとインフラが増えない。インフラが増えないと車は増えない。このジレンマを解消するには裕福なユーザーの余暇時間に期待するよりも行政が率先して購入やインフラ整備を進めないとどうにもならない。そんな未来予想をこの10年のEV普及率が物語っているようにも思えます。
電気自動車というハードウェア、現状では文句無しに優れた移動手段です。維持費のイニシャル・コストが低いことも我が家の家計には随分貢献しています。もちろん地球環境の為にもなっていることは明らか。
最近では、これから先ガソリン車を買うとしたら・・・・・と考えるより、この先電気自動車を買い替えるとしたら・・・・・のほうに考え方が変わりつつあります。
さて、この先マニュアル・シフトのガソリン車を買うために注文書に印鑑を押す日はやって来るのでしょうか????それとも最後に買ったガソリン車が初代ヴィッツ5MTだったということに?