2021年05月07日
アナログな旅のススメ
先月大阪湾を出航した39ftクラスヨットが、もう数時間前後で日付変更線に達する見込み。
乗り組んでいるのは元読売テレビのアナウンサー、辛坊治郎さん。単独での横断挑戦はこれが初めて。そろそろシャンパンを冷やすための冷蔵庫に電源を入れる頃だろうか?
堀江謙一青年の時代とは違って、陸上の我々は五分ごとの船の現在地から艇速、風向や波の高さの予報に至るまでさmざまな情報をリアルタイムに取得できる。
SNSを見ても随時、その動向を見守っているギャラリーが多数いることがわかる。のに、船上の辛坊さんが入手できる情報といえば衛星経由の不安定な音声通話だけ。あとは船に備わる近海の衝突防止レーダーに稀に映り込む船影だけ。
太平洋のど真ん中にあって、入手できる情報量は電話が通じたときの口頭での天気予報くらいのもの。あとは文字通りの風任せ
日本近海では週末ごとに台風並みの低気圧に翻弄され、船体を守るためには風の吹くまま、流されるよりほかに術はなさそう。
大きく蛇行したり、方向転換した航跡を見ると、その軌跡が想われる。とりあえずこれまでの所ではベタなぎに遭って立ち往生、の日はなかった模様。日付変更線の向こうにはミッドウェーがあり、その右斜め先にはハワイ諸島が待っている。と言ってもハワイは寄稿せず、まっすぐサンディエゴに向かう予定
ともすれば情報の海におぼれそうになる地上とは打って変わって、電話一本が拠り所の太平洋上、これまでの4週間で東経135度から180度まで移動したので、タイムゾーンにすれば3つ分、・・・・デジタル情報の氾濫する地上と違い、アナログの海をひたすら東へ進む・・・・・これでもまだ全行程の4割弱。長い長いアナログな旅はまだまだ続く・・・・・