2020年07月14日
クルマ革命
14日はフランス革命の記念日、で2世紀余ののち話題にするのはフランスのクルマです。
今日本ではカングーやトィンゴと言った個性派が人気、フランス人も驚いたほどだとか!
でも日本でのフランス車は常に人気だったか?といえばちょっと疑問です。1つにはインポーターが育たなかったこと、もう一つはあまりに個性的過ぎるクルマ成り立ちです。
戦後の日本復興期、自動車産業は外国のメーカーをお手本にクルマ作りを学びました。日産は英、オースチンから。いすゞは英、ルーツのヒルマンから。三菱はあのジープを国産化すべくライセンス生産していました。そして仏、ルノーを師と仰いだのが日野自動車でした。ルノー4CVという、黒塗りのちっちゃなタクシーが街に溢れた時代がありました。
ワーゲンかぶと虫よりも小型で4ドア、4人が乗れて乗り心地も板バネの国産車を遥かに凌ぐものでした。日野はルノーを手本にコンテッサを独自開発してトヨタの傘下に下りますが、ルノーの方はといえばそれっきり
フランスでは二馬力ことシトロエン2CVも人気で昭和の終わりまで生産されていますが、あくまで日本では異端児。ドイツ勢の人気には到底及びませんでした。
どちらの名車もあまりに合理性重視で自動車らしさを求めた日本の顧客にはヒットしませんでした。
そんなフランス自動車界も戦争を挟んで大きく路線変更を強いられたものでした。戦前のルマンではブガッティが活躍し、ドラージュのような芸術的な超高級車が存在したものの、戦後はこうしたエリート達に禁止税的な課金が施され、代わりに馬力の小さな大衆の足は軽自動車の様に優遇されました。2CVも4CVも課税馬力のランク分けを示しています。
イタリア同様、チビなリッターカーが多いのもそんな経緯から。カングー人気はシトロエン人気に通じるものがありますし、トィンゴのエンジンは4CVと同じ後輪のタイヤより後ろにあります。
近年ではオシャレなプジョー車も人気で、ドイツ車に飽き足らない、個性派好きなオーナーに受け入れられているようです。
クルマの世界でも大衆が勝利したフランス車、これから日本でもますます遭遇のチャンスは増えるでしょうか?