2020年04月09日
旧くて新しい風
緊急事態宣言が出る前から都心の通勤電車は窓を開けて走っています。ある調査によれば首都圏の電車も4割から6割の混雑率にダウンしているとか‥‥急行に渋谷駅から座って帰れるというのもちょっと新鮮な驚きですが、電車の車内で外から入ってくる風を感じることの新鮮さ!!
と言っても70年代位までは当たり前の光景でした。
東海道線の111系湘南電車に冷房車両が目立ち始めたのは70年代初めの頃、一編成の中にも冷房非搭載車が混在していて、やって来る編成の何両目にクーラーユニットが載っているか見極めたのも、今は昔。目蒲線(当時)なんか一編成だけを除いて全部冷房無しの旧型車。5月ともなれば花粉が飛んでこようがどうしようが否応なしに外の風を取り入れていたものです。
国鉄(当時)車両も多くは上下に大きく開く窓だったので、駅の停車時間に身を乗り出して駅弁を買い求める、なんて光景も日常のありふれたものでした。
現代の車両は冷房が前提で外気を取り入れるのも天井経由。窓が開くのはごく一部で、時としてこれが混雑時の体調不良続出を生み出す元にもなったりしました。
今日乗ってきた東急9000系は、比較的開く窓の多いほう、何十年かぶりで風を感じながら電車で走る...という懐かしい思い出を甦らさせてくれました。
悪い事ばかりじゃない気もします。非常時に見つけたホンの一コマ・・・