2019年05月31日
Fuel cell vehicle
脱化石燃料時代の注目株、燃料電池車に試乗しました。既にハイヤーとして実用化されたうちの一台、ホンダクラリティの市販車です。
リアシートはアコード並みのゆったりした広さ。よほど大柄なVIPでない限り文句は出ないでしょう。予想した通り、静止からするするするとスムーズに加速してゆきます。音もなく、というのは駆動系のノイズに限った話でタイアが廻りだせば当然ブロックパターンが路面を叩く音が速度に比例して大きくなります。
とはいえ、エンジン付きのクルマの様にブーンとかカラカラと言った振動を伴う回転音はありません。モーターのかすかなウィーンという唸りが、聞こうと思えば聞き取れるくらい、と言ったところでしょうか。この手の電動車は一にも二にもタイアのチョイスが、車の評価を左右してしまいそうです。と言ってもクルマに関心のない普通の人には「静かな車」で終わってしまう可能性大ですが。
電気駆動車といってもシフト・ポジションは前進とリバース、パーキングだけ。減速に伴ってBレンジに入れたり、エコモードを選ぶような操作は皆無です。スピードの調節はひたすらアクセルとブレーキの踏み加減だけ。実にシンプルです。音の静かさと言い、変色ショックの無いスムーズな乗り心地と言い、法人需要や高級車でのこの種のクルマは案外普及スピードが速いのかも。戦略的に燃料価格を抑えるなり、インフラ整備に補助金を奮発するなど、行政の後押しも不可欠ですが・・・・
最後に運転手さんに聞いてみました。このクルマ、運転していて楽しいですか?
アクセルとブレーキだけの操作にドライビングプレジャーを見出せるかと言えば、 燃料電池車がオーナーに支持されるかどうかはドライビングプレジャーの演出にも依るのでしょうか?