2019年04月07日
春の舞曲
30年以上も前から東京の桜の名所に数えられるようになったアークヒルズ周辺、桜が満開の季節になるとサントリーホール恒例のオープンハウスデイ。無料開放の日です。ホールの中に入れる、だけではなく、無料のコンサートなども開催、日頃はなかなかお耳にかからないクラッシックの生のステージを楽しめます。
今日の選曲は春らしく舞曲が中心、マイナーなメロディーで重々しく始まるドボルザークのスラブ舞曲は長く厳しい冬を思わせる小節が続いた後に、春の息吹を感じさせる軽やかな旋律が印象的です。超有名な5番ではなかったもののブラームスのハンガリー舞曲もほんのり哀愁を帯びたマイナーなメロディーで、リズミカルなパートには花の咲き揃う春を感じさせるイメージを想起させます。 マイクやアンプに頼ることなく楽器の生の音だけでホールいっぱいに美しい音色があふれます。名作曲家らが活躍した遠い昔、お気に入りの楽曲を繰り返し聴こうと思ったら足繁くコンサート会場に通うか、楽譜を買って自分でピアノを弾く・・・・位しかなかったはず。音楽を楽しむにはれっきとした階級格差が生まれていたかも。オルゴールの誕生で音楽を自宅に持ち帰ることができたのはさぞや大きなニュースだったに違いありません・・・・・・・ 今では格差もなく誰もがストリーミングやダウンロードで気軽に名曲を楽しめる時代。格差社会の中で音楽だけは平等な社会を構築している様です。