2019年02月02日

退任後が楽しみ

アカデミー賞授賞式も迫ってくる中、ヒュージャックマンが実在の米民主党大統領選挙候補を好演したのが映画「フロントランナー」。1988年の米大統領運動中のスキャンダルをめぐっての攻防を描いています。
登場する人物も実在のテレビキャスターあり、新聞各紙も実名で登場し、実際に起きた出来事をドラマチックに辿っていきます。

さて、この映画がエンディングに残したテーマは何か?知らせる、ニュースを伝えるという職業に就く身として考えさせられる内容です。日本のメディアでもアメリカでも同じようなネタを俎上に挙げ、時として興味本位の素材を売りものにしたがる・・・・・・・営利企業だから仕方ない部分もあるのだけれど、
大統領の資質に迫ろうとばかりプライバシーを暴きつくすメディアもあれば高級紙のプライドを捨てないクオリティ・ペーパーも存在し、デスクに抗して自身の取材姿勢を曲げない記者がいたりとか。そんなところがリアルに描かれているところも見逃せません。

結果的に共和党候補が政権を維持した1989年という年は、東欧での国境を挟んだ動きがベルリンの壁崩壊へと繋がり、東西の冷戦構造そのものが大きく揺らぎを見せ始めた、激動の時代のはじまりでもありました。
もしもこの選挙、民主党が勝利してハート大統領の時代になっていたとしたら・・・・・・・・果たしてロシアは崩壊への道を歩んでいたか?イラクはクウェートへの侵攻に踏み切っていたのか?・・大統領選にそこまでの影響力はなかったかもしれないし、結局世界は同じ歴史を辿っていたのかもしれません。


今も健在なハート議員を演じるヒュー・ジャックマンはご本人よりはるかにハンサムでエネルギッシュで、そのまま大統領候補に抜擢されそうな好印象。反面スキャンダルの種火となったドナ・ライスさんはホンモノの方が遥かに美人!!今だって十分キレイです。

もしも現在の大統領が退任したら、自らが主演して大統領選当時のドタバタぶりを映画化したら...きっと百倍笑える映画になった筈、いや絶対なること間違いなし!実現してほしいなあ・・・・・ムーア監督!!

| 20:03 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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