2018年02月23日
Willkommen bei den Hartmanns
難民受け入れをテーマに家庭崩壊を楽しく描いたドイツ映画・・・・何だかブラックな雰囲気も漂いますがちゃんとハッピーエンドで終わることができるかどうか。ドイツ映画「はじめてのおもてなし」は2年前ドイツで大ヒットし、ドイツ・アカデミー賞観客賞受賞も獲得
数年来ヨーロッパ諸国を揺るがしている難民問題を正面から捉えた作品、といえば堅苦しそうですが、実のところナイジェリアからやってきた一見おとなしそうな青年は何も悪いことはしていません。四週間後に控えた亡命申請までに、問題さえ起こさなければ・・・・・・
一見ドイツのエリート上流家庭のように見えるハートマン家は実は様々な問題を抱えたフツーのドイツ人一家。ひょんなことから難民を受け入れることを決め、思わぬ災難が相次いで降り注ぐ・・・・・・
海を隔てて遠い海外の出来事としてみているわれわれ日本人にはあまり切実感がありませんが,EU離脱を決めたイギリスをはじめ、国政選挙も揺るがしかねない各国の内政問題となっているのはニュースでも先刻ご承知の通り。
はて、難民って厄介な存在なのか?そもそも歓迎されざる客なのか?習慣も文化も宗教観も違う民族、人種と本当に打ち解けられるのか?この映画の結末が目指す方向はみんなの望んでいる方向なのか?ストーリーのあちらこちらに、実際に起こったであろう出来事が織り込まれているかのようです。
映画の中ではハッピーエンドで終わっていても実際の世界では何が起こっているのか、かえって気になる作品でもありました。
難民受け入れに関してはとりわけ、ハードルを上げている日本。先日、その審査の時間をちょっとだけ短縮する動きは見られましたが、欧米のような受け入れの体制には程遠い現状。そう遠くない将来、日本がこうした状況に直面したら、この作品を笑って見過ごせる状況にはないのかもしれません。そう考えて、もう一度この映画の結末を考えてみると結局は人物本位で判断するのがたったひとつの正しい判断なんだと気づかされるのです。
角川シネマ新宿ほかで24日から上映