2018年02月05日
マタハリ
時代は世界大戦の真っ只中、敵対するフランス、ドイツ両国の国境を自在に行き来できたのは彼女が世界的エンターテイナーだったから。人呼んでマタハリ、ジャワ出身の魅惑的な女性を演じているのは永年男役スターでならした柚希礼音。いま東京フォーラムで公演中なのがミュージカル『マタハリ』です。
オトコ勝りで、果敢に行動するキャラクターはともかく、セクシーで妖艶な女らしさは、男役時代には傍観する立場でしかなかったもの。ここが今回彼女の役づくりで苦労する部分でもあります。
今からおよそ100年前に活躍した実在の女スパイ『マタ・ハリ』は華やかなショービジネスの世界に身を置きながらも大国の政権側と繋がりを持ち、双方の思惑に翻弄される......と、まさに歌劇ストーリーに打って付けの題材ですが意外なことにミュージカル化されたのは韓国(2016)が最初。スタッフはブロードウェイの実力者ぞろいです。
連日完売が続く大入りぶりは彼女ならではの集客力の賜物?だけでは無く、音楽、衣装、舞台セットもトップ・クラスの出来映え。上質なエンターテイメントを堪能出来ること請け合いです。