2017年11月19日
にってん いって みた
今、新国立美術館では日展が開催中です。
絵画展なんて父に付き合わされて以来20年もご無沙汰していました。が、今回ちらっと彫刻作品群が目にとまったのをきっかけに腰を据えて鑑賞してみようかな?と思ったわけです。で、絵画に先駆けて彫刻作品の数々を見てみます。会場内ところ狭しとほぼ等身大の人物像が並びます。それもほとんどといっていいほど、裸婦像が過半を占めます。大部分と言ってもいいかもしれません。時間があったので一つ一つ丹念に見て回ることにしてみます。作者は男性がほとんどかと思いきや女性の作品も少なからず見つけることができました。そして、やはり作風の違いというか男女の違いは作品にも如実に現れることがわかったのです。素材は石膏、木材、ブロンズに加えて樹脂も少なくなく、その表面の仕上げも千差万別です。が、女性の作品はどれもひと目でわかるキメの細かさが印象的です。とりわけ乳房の柔らかな膨らみ加減、顔のパーツのディテールの細かさ、正確さ、美しさは男性作品に比べると数段の開きがあります。もちろん例外もあって男性なのに女性並みの繊細さが見られたり、女性なのに荒々しかったり・・・・・・
それはそうと、モデルとなった女性達はどれもがごく均整のとれたプロポーションを備える(若い女性と思しき)普通のナイスバディなものばかり・・・・しまいには「またか」と思ってしまったのも事実です。立体なので写真で代用は難しく、実際に(衣服をつけないで)作者の前でポーズをとる例が多いと思われますが、そうなると極端なポーズを長時間とるのも難しく、わりとパターン化してしまうのも無理からぬことでしょう。モデルになった女性もおばさんや少女は見当たらず、あるいはその道のプロがいるのかもしれません。○辺□美さんばりのダイナマイト・ボディなモデルが協力してくれたなら、ゲージツ界に衝撃を与える作品が生まれるかも?あまたある裸婦像の中から入賞して展示される作品と落選作がどう違うのか?これも興味深いテーマです。
裸婦像ばかりに話が集中しましたが、服を着ている人物像ももちろんあります。中でも女性の作者が母親にしがみつく少女の姿を作品にした数点も印象的でした。さらには建設作業の合間にスマートフォンに目を凝らす男性作業員の座像、これなんか時代を反映していてとっても印象的です。構想の段階ですでに入選確実な企画ですね。
動物を題材にするのはモデルの確保、適任者探しを含めて難関のようです。猫ブームを受けてこれから増えてゆくのかどうか?作品サイズの問題も含めて課題は多いようです。
で、そろそろとなりの絵画会場に足を踏み入れてみるとしますか・・・・