2017年05月03日
エマと野獣(字幕版)
ディズニー作品のプリンセス役を射止める、というのはある意味若手の女優にとって最上級の栄誉だと思います。
実写版、美女と野獣で見事「美女」の栄誉を射止めた女優はエマ・ワトソン。花凛さ、華やかさよりも気の強そうな悪戯っぽいコケティッシュな魅力が感じられる若手です。・・・・同時にLALALANDからのオファーもありながら、こちらを優先するため断ったのは正解だったと思います。極論すれば売れない役者が似合うエマ・ストーンに比べて魔法使いの役でもこなせそうな硬軟使い分けの出来るキャラ、と言ったら言い過ぎでしょうか?
冒頭のヴィルヌーブ村のシーンこそ変わり者でアクティブな役どころの彼女ですが、野獣の城にとらわれて以降は次第に可愛らしさ、優しさと暖かみのある表情に変わって行く様に思えたのは錯覚でしょうか?野獣(CG;ダン・スティーヴンス)の方も登場から顔を見慣れて行くに連れ、人間臭く優しい顔つきにメイクが変化しているように感じます。
そして何と言ってもアラン・メンケンの編み出す名曲は何度聴いても素晴らしいの一言。とりわけ「強いぞ、ガストン」と「Be our guest」(=『ひとりぼっちの晩餐会』)の2曲は双璧です。実写の酒場でのシーン(ガストン)もさる事ながらフルCGのディナーシーン(Be our guest)がとっても楽しい仕上がりで中盤のクライマックスとも言える名場面です。吹き替え版も見事にオリジナルの魅力を引き出していましたがコーラスの迫力、厚みでどちらもオリジナルに軍配を上げたくなります。
物語の節目で度々顔を出す魔法使いのお姉さん(ハティ・モラハン)が、実は相当な美女であることも最後にわかります。客席からはガストン(ルーク・エヴァンズ)が案外、王子役に向いているかも?との声も聞かれました・・・・役替りバージョンがあったらまたまた観に行きたくなるところですが・・・・・・・舞台公演だったらまんざら不可能ではないかも。
さて、ニューヨークを舞台にしたディズニー作品「魔法にかけられて(enchanted)」で天然系のチャーミングなプリンセスを演じたエイミー・アダムスは遅咲きながらもアカデミー主演女優賞に度々ノミネートされた実力派に成長。「人生の特等席」ほか幾つかの秀作に出演する傍ら結婚、出産を経て久々の主演作品が間もなく公開されます。エイリアンと対峙する話題のアクション大作。オトナな彼女を再びスクリーンで見られるのが今からとっても楽しみです。