2016年12月14日

着水させたら世界一

昨晩入ったニュースによりますと沖縄伊計島の沿岸でオスプレイが着水したとのこと。浮力を持たない機体はバラバラになって浅瀬に打ち上げられてしまいました。水上用には設計されていないので、着水した次の瞬間左右どちらかに傾いたら最後、重く大きなローターが水面をたたいたら、即時に大破。機体に大きな反力が加わり一気に破壊が進んだことが伺えます。
(海面に突き出したローターの先端がいずれも素材までささくれ立つほど激しく壊れていたのが確認できましたね)

それはともかく、かなり昔からお台場・船の科学館プール横に展示されていた川西飛行機・二式大型飛行艇「H8K」を覚えている人いますか?あれは世界にたった一つ現存するホンモノでした。
と思っていたら塗装も新たに鹿屋基地の一等地に安住の地を得ていました。「H8K」.jpg
塗装も窓ガラスも美しく再現され、活躍した当時の威厳を取り戻した姿は美しくもあり、力強さを感じさせる立派なものです。その存在は敵国をして世界最高水準の飛行艇と言わしめたほど、サポート機として一式陸攻や特攻に向かう零式らを数多く見送りました。

実はこの飛行艇で培われた技術は戦後、違った形で花開きます。同じ設計者が戦後開発した救難飛行艇「おおとり」US-1A、川西航空機の生まれ変わり・新明和製です。
「H8K」2.jpg
本来ならば対潜哨戒機として日本中の海を守る任務に就いていてもおかしくない機種でしたが、某航空大手のコーちゃんとかがおかしな豆をばらまいたので、任務に就けなかった悲しい歴史もあったりします。

オスプレイの乗組員とりあえず5人救助されたようで、ひとまずめでたし。オスプレイがらみの死亡事故にならなかったのは不幸中の幸いですが、これからの一悶着、二悶着が思いやられます。

| 00:01 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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