2015年12月18日
首相も苦笑
今年も、またこの季節がやってきました。日本橋三越で開催中の報道写真展、新聞各社をはじめプロのカメラマンたちが撮影した膨大な写真で一年を振り返ろうという恒例の企画です。カメラ大手各社も協賛しており、大判のパネルに引き伸ばされた美しいカラー写真には目を奪われる芸術的な作品もチラホラ・・・・
五郎丸選手の活躍に佳子さまの華やかな笑顔、今年も一年交代しなかった安倍総理・・・・本当にいろんなニュースが話題に上りましたが、戦後70年の節目の年とあって、関連する写真にはいくつか興味深いものもありました。天皇皇后両陛下が今年ご訪問されたパラオ、70年ちょっと前には激戦地だった場所です。
海底に潜れば、いまも撃墜された直後の痛ましい姿そのままの零式艦上戦闘機の残骸が、手を伸ばせば届きそうな距離に横たわっています。表面にこびりついた藻や貝類が70年という時間の経過を教えてくれるものの、再塗装され博物館入りした僚機とは全く違う時間を過ごしています。陸上に目をやれば錆びついた軽戦車の残骸や朽ち果てそうな砲台、間違いなくここで戦争が行われていたことを示す物証が並んでいます。
70年前の戦地訪問だけでなく自然災害の被災地を訪問される両陛下が深々と一礼されている写真も印象的でした。が、今年の人物で(個人的に)一番印象に残ったのは真央ちゃんでも、シャーロットでもなく、レスリング女子48キロ級の登坂絵莉選手です。大きな写真の中でガッツポーズを決める笑顔はたまらなくチャーミングに見えます。2016年もリオ五輪できっと話題の的になることでしょう。この写真展のオープニングにも登場し、その愛嬌のある笑顔が早速、追加展示されていました。
19日に会場を訪れたのは、安倍総理。国会を取り巻く安保反対の人の波を大写しにした写真を前に苦笑する一コマもみられました。翌日にはこの一枚も加わっているといいんだけどね。