2015年07月09日
スポーツする?金勘定
代官山にある蔦屋書店駐車場に朝早くから集合したダイハツコペン、
その数ざっと70台ちかく!新型も加わり、遠くは佐世保や香川、京都のナンバーも見受けられます。去年の発売から早くも一万台を販売、今注文しても秋ごろの納車だとか。軽自動車でスポーツカー、それもオープンで二人乗りとくれば作るのも売るのも大変、ですが今の所国内で最廉価版のスポーツカーということになります。
人気沸騰のコペンですが、十年間生産されてきた先代は六万台弱の販売実績。輸出分もありますが一万台に届いていません。大雑把に一台が二百万円で売れたとしてもトータル売り上げは1,000億円を何割上回るか?という所。利益だけを考えると数百億円もかかる開発費用をペイできたのかどうか?
これが他のメーカーが新規にスポーツカーというビジネスに乗り出すかどうするかの判断材料にもなります。リーマンショックが来るまではコンスタントに五百台前後の生産を維持したコペン、発売直後は1,000台を越える販売も記録しました。ホンダビート(3.5万台)もオートザム-1(3,000台)も遥かにしのぐ数字ですが、ビジネスとしては決してホイホイ儲かる車ではありません。
そんなコペンにも予告どおりライバルが現れました。ホンダのビート2世、S660の存在です。20万ちょっとの価格差であちらは本格的なミッドシップスポーツカー。コペンはあくまでもFF乗用車系が基本です。もちろん油圧で開閉する全自動ルーフはホンダにはない魅力で、屋根さえ開けなければゴルフバックの搭載だって不可能ではありません。売れ筋の乗用車系が土台なので将来のパーツの供給もほぼ心配なし。でも、たった20万円の違いでランボルギーニと同じミッドシップカー・・・・・これは大いに悩みどころです。
作る手間はホンダのほうが遥かに大変、仮にエンジン廻りはそのまま使えたとしても冷却系からシフトレバーの伝達まで専用部品のオンパレードで、割高なこと必至なホンダがコペンの1割増しで手に入る・・・・コペンのほうが割高に思えても仕方ありません。それでも同じ電動ハードトップを持っていた旧型のマツダロードスターRHTよりは百万円近く安い買い物でもあるのです。
ミッドシップ?ナニそれ?という車好きの女の子にはホンダよりも可愛いし小物入れもあるからコペンがうってつけかもしれませんし、もう、ワゴン系は卒業よという、ドライビングに目覚めた女子が沢山いることもまた事実。東京に限って云えば軽自動車のシェアはせいぜい3%、コペンも東京で売れた新型は全国の4%に過ぎません。逆に考えれば東京の女子にもっとモーションをかけるべき車なのかもしれませんが・・・・