2014年05月15日

事故の深淵

 マレーシア航空370便が消息を絶ってからおよそ2ヶ月、先月初めにインド洋沖で捉えられた音波信号も途絶えてしまい,米国を中心に投入された海底探査も終了,CNNアンダーソンクーパー360も、一ヶ月近い追跡取材が途絶えてしまった。多くの中国人乗客、パイロット、副操縦士,それに得体の知れない事件の首謀者の行方は世界の誰もが知り得ない謎として残されてしまった。

 回収が期待されたボイスレコーダーももはや回収は絶望的、そもそも北京への航路を逸脱した段階で,パイロットと副操縦士の間でどんな会話が交わされたのかが,上書きされて残っていない可能性が高い。ということはこの事件のなぞを解く数少ない証拠が存在しなくなった,に等しい。


 そもそも,この便の行き先を変更させた首謀者はコクピット内にいたのか,違うのか?ここからは仮定を前提とした推測で話を進めていきます。
 
・パイロットが首謀者だったら・・・航路変更の段階で,副操縦士の同意を得る,または抵抗を排除する必要があります。通信の途絶後、拘束ないしは自由を奪うなんらかの手荒な手段を講じていたと考えられますが、スクォーク信号※が発信されなかった(プッシュボタン5つで送信出来る)ことから、副操縦士も同意の上の行動とみることにします。
・乗務員以外の首謀者がいたら・・・・やはりスクォーク信号発信前に,操縦室内を制圧するのはかなり難しいと考えると,乗務員の意思で信号発信を途絶させたと考えるのが順当。

 では,機長が首謀したと仮定した場合,副操縦士はどの段階でその意図を知り得たのか?反対はしなかったのか?これも証拠の存在がない以上、仮定を前提に話を進めざるをえません。そもそも機長は何の目的で北京に向かわなかったのか?最初から遭難を狙った行動だったとしたら,その目的は何で,どうやって副操縦士の賛同を得ていたのか?いなかったのか?

 やはり考えても考えても正解にはほど遠い感じがしますが,最近のLCCトラブルを見るにつけパイロットの待遇面での環境変化が影響しているとしたら,一大事です。

 パイロットと云えばかつては高収入の代名詞と云える程安定した立場が保障されていたのが,最近の米国ではタクシードライバーと境遇を比較される程,収入も待遇も地に堕ち(る寸前?)でした。

 マレーシア航空の実状がどうだったかは知る由も有りませんが、他社で,もしも待遇の不満を理由にパイロットが乗客の命と引き換えに危険な行動に出たりしたら・・・・絶対にあり得ない話でしょうか?

 機材の安全性においてはバツグンの実績を誇るボーイング777ですが、ロンドンでの着陸事故が示す様に完全無欠ではありません。エアバス最新鋭機も同様,エールフランス機が大西洋上を巡航中に不可解な墜落事故を起こしています。787のバッテリー火災については言わずもがな.今だにこれだという発熱の原因は特定されないままです。

 完全無欠な道具がない以上、逸れを補うのが人間の仕事,しかしその人間に信頼が置けなくなったら・・・・自分で操縦桿を握るしかなくなるんでしょうか?

| 03:28 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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