2014年03月03日
大統領も泣かせた
注目のアカデミー、今回はゼログラビティ(監督賞など)と”12 Years a Slave”, 邦題「それでも夜は明ける」(作品賞など)の圧勝に終りましたね。マックイーン監督と同様アフリカ系監督作品にもうひとつ,「大統領の執事」もなかなかの前評判でした。ホワイトハウスに実在した執事の目を通して,公民権運動、大統領の交代、オバマ大統領誕生までのアメリカ史を振り返ります。
全米で視聴率ナンバー1ワイドショーの司会者の名を永年欲しいままにした,アメリカ版女性”みのもんた”、ことオプラウィンフリーの好演も光っている作品です。マライアキャリーも冒頭に出演!レーガン大統領夫妻(久々のジェーン・フォンダ)なんか,あまりにモノホン・クリソツ。存外お馴染みの顔ぶれが揃っているほか,歴代大統領夫妻、キング牧師、幼き日のキャロラインちゃんらも登場します。
それはそうと、最近のハリウッド作品、黒人初の大リーガーを描いた。「42」といい、何年か前のヘアスプレーといい、今回の作品賞受賞作といい、描き方こそ違えど、敢えて,アメリカの恥部とも云える人種差別の問題を正面から捉えた作品が増えて来たことに気がつきます。オバマ大統領誕生でアメリカの空気もどれほど変ったことか。これらの作品を通して、いかに卑劣な差別がつい最近まではびこっていたのかを垣間見せてくれます。そもそも,これを作品のテーマに良く持って来れたな・・・という気がしてなりません。2009年、マイケルジャクソンの訃報を聞きつけて集まった群衆に黒人も白人も区別がなかったこと・・・・今さらながら時代は変わったのだと実感した瞬間でした。