2013年10月13日
全日本模型ホビーショー開幕
今年で53回目となる「全日本模型ホビーショー」が
千葉県の幕張メッセで開幕しました。
今年は、9月に東京ビッグサイトで開かれた
「東京ホビーショー」に参加したタミヤや東京マルイ
などのメーカーが不参加だったため、盛り上がりに
欠けるのではとの懸念もありましたが、幕を開けて
みるとその懸念もどこへやら、3連休の初日とあって
大盛況となりました。
一部大手メーカーの不参加には、いろいろと業界の
内部事情がありそうですが、そこは静岡を中心とした
模型メーカー同士のこと、来年はまた合同での開催
となりそうです。
不安材料が払拭されたところで、会場での注目商品を
ご紹介していきましょう。
(これはあくまで私の個人の選択であることをお断りして
おきます)
先ずは、飛行機のハセガワの新商品、32分の1の
紫電改前期型です。
前期型は垂直尾翼が後期型に比べて大きくなっていますが、
この選択は前期型のほうが塗装のバリエーションが豊富と
いうのが理由の一つのようです。
紫電改の特徴である空戦フラップも見事に再現されています。
ハセガワは48分の1のスケールで紫電改の前期と後期の
両タイプを商品化しており、32分の1でも後期型を計画している
のではとの期待が膨らみます。
これでハセガワは、72分の1のスケールを含め主要なスケール
の全てで紫電改を揃えたことになります。
ハセガワでは会場発表という形で、新製品の電撃発表が
ありました。
自衛隊の次期主力戦闘機に決まったロッキード・マーチンF-35A
の72分の1のキットです。
F-35は海外メーカーを中心にすでに数種類のキットが発売されて
いますが、ハセガワが独自のテイストでどう表現するのか、今から
楽しみです。
急速に商品開発を展開し、今や日本のメーカーを脅かしつつある
中国のトランペッターからは48分の1でノースロップT-38タロンが
発売されます。
アメリカ空軍のパイロットを養成するジェット練習機ですが、一般的
にはNASAの宇宙飛行士が基地間を移動する汎用ジェット機として
しばしばテレビ中継されており、その姿をご覧になった方も多いのでは
ないでしょうか。
私はこの飛行機が大好きで、恐らくこれまで開発された軍用ジェット機
の中で最も美しい飛行機ではないかと思っています。
最近、韓国の新鋭メーカー、ウルフパックから48分の1の素晴らしい
T-38が発売されており、期せずして韓国と中国のメーカーによる
タロンの競作となりました。
その昔、ハセガワが72分の1で発売し、最近、再販されていますが、
姉妹機のF-5を一部手直ししたキットだけに考証は不十分で、是非とも
これぞハセガワというT-38のキットを出して欲しいものです。
会場では、今年、宮崎駿監督のアニメ「風立ちぬ」で一躍脚光を浴びた
零戦や三菱系戦闘機の商品開発が注目を集めていました。
写真の新製品は、ファインモールドが開発した48分の1の三菱九試
単座戦闘機です。
映画の中でも特徴的な逆ガル翼がかっこよく描かれていましたが、
キットも逆ガル翼の特徴が見事に表現されています。
ただ、あくまでも私の印象ですが、後部胴体のボリュームが少々
不足しているように感じました。
これまでインジェクションキットには恵まれていませんでしたので、
発売が楽しみです。
去年からプラモデル作品展を開催し、「ろうがんず」もお世話に
なっている山梨市も会場にコーナーを設けていました。
自治体の地域おこしのイベントが各地で盛んですが、
プラモデルを地域おこしのテーマに掲げた自治体は、全国広し
と言えども恐らく山梨市が初めてではないでしょうか。
模型を地場産業の一つとして位置づけている静岡を除けばでは
ありますが。
全日本模型ホビーショーはきょうの午後4時半まで開催されて
います。
3連休の中日、是非、お子様とご覧になってみてはいかがで
しょうか。
きっと、あなたが忘れていた素晴らしい世界が見つけられると
思います。
今年の会場は家族づれの姿が数多く見られました。