2013年05月13日
一匹狼の騎馬警察官
8月に公開されるディズニー映画「ローン・レンジャー」
のテレビCMも放映され、久々にマスク姿の雄姿が
話題となりそうです。
60代以上の方々にとっては、何か懐かしい言葉の
響きではないでしょうか。
「ローン・レンジャー」は、1933年にアメリカで
ラジオドラマ化されて以来、1949年から1958年に
かけてテレビでも放映され、日本では1958年から
放送されました。
我が家では放送が始まって間もなくしてテレビを購入
したので、中学3年生頃から「ローン・レンジャー」を
観るようになりました。
「ウイリアムテル序曲」の軽快なテーマ曲で始まる
「ローン・レンジャー」は、当時の人気番組の一つで、
毎週欠かさず、いわゆるテレビの前に釘付けとなり
ました。
当時のテレビドラマは、海外、特にアメリカのテレビ
ドラマ一色で、毎日のように西部劇ドラマが放映
されていました。
「ローハイド」や「ララミー牧場」、「ボナンザ」や
「ガンスモーク」は特に人気のドラマでした。
「ローン・レンジャー」は愛馬シルバーにまたがった
一匹狼の騎馬警察官が、相棒のトントを従えて悪人
どもをやっつける話です。
ローン・レンジャーという呼び名は、西部開拓当時、
テキサス州の騎馬警察官を「テキサス・レンジャー」
と呼んでおり、北米最古の警察組織であったことから
こうした組織から逸脱した一匹狼の警察官という意味
で使われているのだと思います。
ちなみに、警察ドラマで2人の個性の違う相棒が
コンビを組んで活躍するというスタイルは、この「ローン・
レンジャー」が元祖だったのではないでしょうか。
トントは主人公のローン・レンジャーのことをキモサベと
呼びます。
キモサベとは「頼りになる相棒、ご主人様」といった
意味で、当時、友達同士でよく使っていました。
よく使っていたと言えば「白人嘘つき、インディアン
嘘つかない!」というトントがよく使う台詞も当時、
流行って、テレビCMにも使われて流行語となりました。
このトントは、全てのインディアン種族の言葉を話すほか、
白人との会話もこなせるのでその名前の意味する「間抜け」
どころか有能な助手として活躍します。
映画化はこれまで3本制作されていて、8月にディズニー
映画が公開されれば4本目となります。
これまで公開された映画は、当然ながらローン・レンジャー
が主人公ですが、今度の映画はどうやらトントが主役の
ようでジョニー・デップが演じています。
「ウイリアムテル序曲」はそのまま採用されているのか、
「インディアン嘘つかない!」は台詞として残されているのか
興味は尽きませんが、いずれにしても久しぶりの西部劇映画
なのでそれだけでも興奮しています!
なお、文中でインディアンという言葉を使用していますが、
この言葉は差別用語でもなんでもなく、メディアが使用して
いる「ネイティブ・アメリカン」という人類学者が言い始めた
造語は、むしろ差別的だとするアメリカ・インディアンもいる
ことからあえて使わせていただいています。
もっとも誇り高い民族だと思っていますので・・・・・