2012年07月01日

オスプレイの憂鬱(その7)

クリティカル・イレブン・セコンド・・・・・・!?

えっ!
クリティカル・イレブン・ミニッツの間違えでは・・・・・
と思われた方はかなりの航空通であります。

一般的に「魔の11分間」と呼ばれる、クリティカル・
イレブン・ミニッツ。

ご承知のように、飛行機は離陸後の3分間と
着陸前の8分間が最も危険な状態と言われるもの
です。

このブログを通じてティルトローター機のオスプレイに
ついてお話してきましたが、アメリカ側から正式に
沖縄配備について日本政府に通告がありましたので、
久しぶりに触れてみたいと思います。

森本防衛大臣はきょう午前、沖縄の仲井真知事と
県庁で会談し、オスプレイの普天間配備問題について
説明しました。
これに対して仲井真知事は、安全性に疑問があるとして
受け入れを拒否する考えを表明しました。

今年に入って起きた2件の事故原因もまだ正式に発表
されていない現状では、地元にとっては当然の反応だと
思います。

オスプレイは、提案要求が提示された1982年から正式に
開発がスタートしました。
つまり、今年は開発スタートから30年目に当たります。

初飛行は1989年で、この間にオスプレイは開発段階も
含め8回の事故を起こしています。

23年間に起きた8件の事故、この数字が多いと感じるか
少ないと感じるかは、機種によって事故率は異なるので
何とも言えませんが、一番配備数の多い海兵隊向けの
MV-22に限って言えば、事故率は1・93で海兵隊所属
のヘリを含む他の航空機よりも平均事故率は低くなって
います。

一方、空軍向けのCV-22は特殊作戦型で、MV-22の
輸送機型と異なり高機動運用を行うため事故率は輸送機
型よりも高くなっています。

8回の事故のうち、今年に入って起きた4月のモロッコの
事故と6月のフロリダでの事故は、共にローターを垂直
離着陸モードから水平飛行モードに移動中に起きたもの
とされています。

この移動に要する時間は11秒間です。
この間に何らかの要因で、ヘリコプターの事故原因の
一つとして注目される「セットリング・ウイズ・パワー」に
陥ったのではないかとの見方があります。

セットリング現象は、ローターが作り出す強力なダウン
ウオッシュに自らのローターが巻き込まれ、揚力を一瞬
にして失うものです。

つまり、オスプレイの泣き所はこの11秒間にある訳で、
この現象に対する対策(警報装置やバックアップ、パイロット
の習得も含め)が万全になされない限り沖縄配備は無謀と
言えそうです。

「クリティカル・イレブン・セコンド」=勝手に作った造語です。

| 13:21 | カテゴリー:田中穂蓄


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