2012年03月31日
今月限りで・・・・・
通称マッコウクジラこと元営団地下鉄3000系。
昔は六本木駅にも顔を見せたおなじみの顔。94年ころまでは東横線でも見かけた記憶がありますが、久々に昔馴染みの姿を見たくなってやってきました。
現在は東京を離れて長野電鉄屋代線で元気に運行されています。いつもは赤帯を巻いた長電仕様なのですが、この編成だけは特別にリバイバル仕様?
どうやら去年末から人知れず昔の姿に復元されたようで、3分の1の確率でこの編成にめぐり合えたなら、ラッキーだったと思い知らなければなりません。
長電屋代線も来月には廃止の運命が待ち構えています。当初は信越線のライバルとして、かつては上野発の湯田中行き急行列車も走ったことのある路線。小海線とあわせて南北日本縦貫線を目指した路線計画も実現には至らなかったものの、今では元成田エクスプレスの車両が走る姿も見られます。廃止の決定後、地元の中学生らが新聞を発行し90年にわたる歴史から沿線のこぼれ話など、上手にまとめていたのが印象的。
今月末には青森でも十和田観光鉄道がピリオドを打たれます。ネットもマイカーも夢物語だった時代,全国に張り巡らされた鉄道網が,こうして蝕まれて行く状況。光通信網とか高速lan環境だって,いつか同じ運命をたどることになるのでしょうか??
車内吊りの広告が少ないのは致し方ないとして、座席の色合い、室内の雰囲気は当時のまま。短いトンネルを通過するとき、独特のフランジ音が響き渡って、昔、霞町(かすみちょう;西麻布交差点)の急カーブを通過していたころを思い出させてくれました。
車窓を流れるのは高層ビルではなく完成間もない上信越道の高架橋。モータリゼーションによる鉄路の衰退とは、何もクルマを買う市民のせいばかりでなく、自治体や公団が整備する自動車道の発達とそれを利用する交通各社に負うところも大なのではないでしょうか。
年度末も押し迫った頃と云うのにまたひとつ寂しいニュースが飛び込んで来ました。かねてから噂されていた岩泉線(岩手県)の廃止がなし崩し的に決定してしまいました。元々不採算路線であることには変わりありません。が,山間地で冬期積雪が深く代行バスの安定運行が臨めないとして,特別に生きながらえて来たのでした。しかしそれも不慮の土砂崩れに依り,バス代行を余儀なくされ,2シーズンの冬期実績を挙げてしまった今となっては,廃止回避の理由として成り立たなくなったのも事実。そもそも山田線ですら,すでに日中の長距離運転は無きに等しいダイヤ状況です。ここも並行する国道106号線の整備により高速急行バスが圧倒的な優位に立ったため,その立場が揺らぐ結果となりました。