2011年07月26日
P-51製作記(その2)
きょうが完成予定の日でしたが、機体はご覧の通りの
状態です。
デカール貼りが意外と厄介できのうまでに完成させる
ことは出来ませんでした。
予備日のきょうは深夜に及んでも完成させなければ
なりません。
残す作業は主翼のデカール貼りと最終組み立てなので
きょう中にはメドはつきそうです。
作業が延びた要因の一つが、機首の敵機撃墜マークです。
拡大するとこんな状態です。
機体は第二次大戦のアメリカの戦闘機なので敵機は
ヨーロッパ戦線の場合、当然、ドイツ機となります。
ドイツ機と言えば、垂直尾翼に描かれているハーケンクロイツ、
サンスクリット語でスワスティカとも呼ばれる鍵十字のマーク
です。
日本の寺院などに見られる「まんじ」もこの流れにに近いもの
ですが、まんじは鍵の向きが逆です。
エースパイロットはドイツ機を撃墜すると胴体にこのハーケン
クロイツのマークを書き込んでその数を競ったのです。
(ドイツのパイロットも同じですが・・・・)
ところが、よく見ると写真の撃墜マークは、ハーケンクロイツ
ではなく、S字のような形をしています。
もう少し拡大してみましょう。
ご覧の通りです。
これには大きな理由があります。
実は、ドイツでは一部例外を除きナチスのシンボルである
ハーケンクロイツを公共の場で使用ことは禁じられています。
従って、第二次大戦のドイツの軍用プラモデルをヨーロッパや
ドイツに輸出する場合、ハーケンクロイツを印刷したボックス
アートやデカールは当然、規制の対象になります。
このためドイツ機のプラモデルは写真のような状態で生産
され、もう一枚別のデカールを張るとハーケンクロイツが完成
するようになっているのです。
困ったことに、こうしたキットは日本国内にも流通しています。
デカールを重ねて張るには、下地になるデカールを完全に
乾燥させた後でないと貼れないので、一日余分な時間が
必要と言う事になります。
それぞれの国の事情がホビーの世界にも影響を与えている
典型的な例で、ドイツ国民やユダヤ系の人々の心情を考えれば
これも当然と言えるでしょう。
このマーク自体は平和の象徴として古来から使われている
ものなのですが・・・・・・・