2011年02月05日
モーレツからビューティフルへのその後
今年の日本経済は浮上出来るのか?
改めて今、四十年くらい前の広告を眺めてみると
その華やかさ、時代の勢いの様なエネルギーを感じます
団塊世代が就職し、消費の主役の座に近づいたことも
あるでしょう。軽自動車の売り上げが年間百万台を超え
ホンダZ、ミニカスキッパー,maxハードトップ、
フロンテクーペetc魅力的なクルマが街にあふれていました。
こうしたクルマのターゲットは勿論若者、その心を射止めようと
広告写真に登場した女性のモデルたちもスタイルが良く、
パンタロンを穿きこなした長い足のモデルさんが引っ張りだこでした。
今では子どもウケねらいのミニバンばかりが目立ってしまい
20代をターゲットにした広告の存在が希薄です。
商品構成もがらりと変わってしまい、世界でも
ここまで2ドアのクルマが手に入らない国は珍しくなって
しまいました。
そんな今気になるニュースといえば
日本の広告業界の動向です。バブル経済の頃ならイザしらず
あれから営業的には随分辛い時期が続きました。
松坂の海外移転でも大きな痛手を被った上にリーマンショック
web関連のみが独り勝ちしてTVはトントン,新聞、出版は
青息吐息というのが悲しいかな現状です。
放送メディアが免許制でマスメディアの数が限られていた昔と違い
今では広告主が用途に合わせて媒体を沢山選ぶ余地が
生まれて来ました。
放送業界にとっては頭の痛い問題です。
そもそも,放送とネットは性格の違う媒体ですが、
どちらが広告主にとって、より魅力的か
というのは難しい問題です。
広く一般に同時に広がる放送の電波に較べて
web広告はピンポイントにダイレクトに届く
性質を持っています。単価の安いお菓子だったら放送
高級外車なら高額所得者が集まりそうなサイト
という風に二極分化して行くのが大きな流れだと
思いますが,web広告だけは去年も好調で、勢いは止まりません。
一見、良いことづくめの様なweb広告の世界ですが
問題がない訳ではありません。輻輳の問題です。
随分前にも解説致しましたが、基本的に各サイトと
貴方のPCは1対1の関係。つながる相手先の容量には
限度があります。今日の様に動画で大量データが
日夜、沢山行き交う様になると回線容量の問題も
無視出来ません。日曜日の御殿場から東京まで
一時間で帰れないのと同じ現象がwebでもしばしば
見られる様になって来る、ということです。
ツィッターなどはしばしばキャパオーバーの表示がでて
来て、ユーザーを悩ませますが、あちこちに似た様な
問題が出て来るかも知れません。ユーチューブの人気動画
を見ようと思ったら二時間待ちになんてことだって・・・
その点放送の電波はこんなシンパイありません。
何百万、何千万人が同時に聴取しようとノープロブレム
放送広告が見直される日も遅かれ早かれやって来る筈。
どうですか、もう一度電気店でポータブルラジオの売り場に
足を運んでみるのは?・・・・