2010年01月24日
ジュリーの思い出
ジーン・シモンズさんが亡くなりました。
と言っても、ロックバンド、キッスのベーシストの
ジーン・シモンズではありません。
史劇女優NO1と言われたイギリス出身の女優
ジーン・シモンズです。
シモンズさんは、22日、アメリカ・カリフォルニア州
サンタモニカの自宅で死去しました。80歳でした。
肺がんを患っていたということです。
若い方にはご存知ないかも知れませんが、
ジーン・シモンズというと、「シーザーとクレオパトラ」、
「スパルタカス」、「聖衣」といった歴史スペクタクル映画
に出演し、当時、知性派美女NO1、あるいは史劇女優
NO1などと呼ばれました。
最近では、宮崎駿監督の「ハウルの動く城」の英語版
吹き替えで、主人公のソフィーの声を担当したことでも
知られています。
しかし、ジーン・シモンズの代表作は、何といっても
ウイリアム・ワイラー監督の「大いなる西部」では
ないでしょうか。
以前にもこのブログでご紹介しましたが、「大いなる西部」
は私の大好きな西部劇の一つです。
2時間半を超える大作ですが、高校生の時に劇場で
見たときの感動は今でも鮮明に蘇ります。
この映画で、テキサスの土埃の臭いを初めて感じました。
テキサスなど行った事もないのにです。
オープニングタイトルで先ず圧倒されます。
もうもうたる土埃を舞い上げながら疾走する駅馬車の
車輪や馬の足がクローズアップされ、メインテーマが
その迫力に拍車をかけます。
音楽はジェローム・モロスの傑作です。
このメインテーマは若い方でも一度は耳にしたことが
あると思います。
最近では、競馬中継の番組で疾走直前にこの曲が
よく流れます。
西部劇音楽には数多くの名曲がありますが、この
「大いなる西部」のテーマは20世紀最高の西部劇
音楽だと思います。
映画にはこのメインテーマの他にも、多くの名曲が
ちりばめられています。
(そのうちの何曲かは今でも口ずさんでいます)
さて、興奮して音楽の話が長くなりましたが、
この映画は、水源の利権をめぐって2人の牧場主が対立
する西部劇映画ではよく扱われるストーリーです。
ジーン・シモンズ演じるジュリーはこの川
(ビッグマディーだったかな?)の所有権を握っており、
映画では重要なキーパーソンとなっています。
対立するテリル家とヘネシー家、主人公のグレゴリー・
ペック演じるテリル家の娘の婚約者ジェームズ・マッケイを
めぐる婚約者とジュリーの恋の行方・・・・・・
大西部テキサスを舞台に繰り広げられる男と男の対決と
友情・・・・・・・ああ!西部劇って何て素晴らしいのでしょうか!
あの興奮からもう50年以上が過ぎました。
でも、スクリーンのジーン・シモンズは少しも色あせません。
今でもホームビデオで好きな時にめぐり逢えるのですから・・・
ご冥福をお祈りします。