2009年03月30日
私のラジオデイズ70
前回、有名人へのインタビュー番組の
お話をしましたが、有名人といえば
女優の吉永小百合さんに突撃インタビューを
したことがあります。
事の発端は、東京・銀座で行われた
交通遺児のための育英基金募集の
街頭キャンペーンで吉永小百合さんが
協力を呼び掛ける様子を取材したこと
でした。
大学生やボランティアを中心に始まった
「遺児と共に歩む運動」は1967年に始まり、
その後、「交通遺児育英会」として1969年に
正式に発足しました。
これを一般にアピールしようと、交通遺児や
学生、ボランティアなどが協力して銀座の
数寄屋橋で街頭キャンペーンが行われました。
この時に先頭に立って街行く人々に協力を
呼び掛けたのが吉永小百合さんでした。
この日の数日前、代表者の玉井義臣さんに
お話を伺い、取材当日の打ち合わせをしました。
その際、吉永さんへのインタビューについては
玉井さんの表情から、主催者側としては関与はしないが、
常識の範囲でお願いしたいとの暗黙の合意が
交わされたものと理解しました。
そして、街頭キャンペーン当日、新聞やテレビの
取材陣と共にラジオ各社もデンスケを回し、
キャンペーン風景を取材しました。
一通りの映像や音を録り終えると、各社は一斉に
引き上げていきましたが、吉永さんが帰ろうとする
ところを意を決して歩み寄り、コメントをお願いすると
意外にも快く引き受けて下さいました。
かくして、1社だけの独占インタビューが実現しました。
場所は数寄屋橋交番の裏手、物陰に隠れるように
コメントの収録を行いました。
(映画「ローマの休日」のジョー・ブラッドレーになった
気分でした)
吉永さんはそのお人柄同様に誠実に質問に答えて
くれました。
その後、交通遺児育英会は紆余曲折があり、
現在の「あしなが育英会」として交通遺児や
災害遺児のために活動しているのはご存知の通りです。
(当時、玉井さんには大変お世話になりありがとうございました)
あれから40年余り、国民的スターと名も無い記者の
接近遭遇は、この時、一度きりでしたが、その記憶は
いまでも鮮明に思い起こすことが出来ます。
吉永さんと私との共通点は、同世代だということ
だけですが・・・・・・(笑)