2008年01月15日
私のラジオデイズ23
夜の新宿・歌舞伎町DJアルバイト顛末記、
きょうは其の6です。
DJを始めてしばらくたった時、
これまたとんでもない事件が起きました。
今度は店の外です。
1965年(昭和40年)7月29日、
渋谷の繁華街に突如、銃声が響き渡りました。
神奈川県内で2人の警察官を殺傷した少年が、
東京・渋谷の銃砲店に押し入り、店員を人質にして
ライフル銃を乱射し、渋谷駅周辺は大混乱となりました。
場所は、山手線線路脇の商店街の一角です。
この事件をラジオのニュースで知った私は、
DJ担当時間内で事件の発生を知らせ、
山手線も運転中止となっていることを伝えました。
ただ、店内のDJはあくまでもお客様に心地よい
音楽を提供することが目的であって、報道は二の次です。
事件の概要を伝えるのはほどほどにして、
店内の雰囲気を壊さないように心掛けました。
結局、この事件では16人の負傷者を出しましたが、
これほど大規模な銃乱射事件は当時としては珍しく、
この3年後に起きた静岡県の寸又峡銃乱射事件
(以前、ブログでも紹介しました)
とともに、犯罪史に残る事件となりました。
店内とはいえ、放送を通じて一般の人たちに事件を
伝えたのは初めての経験で、事件を知らない人に
知っていることを伝えることの醍醐味を少々ですが味わいました。
先日、(昨年の忘年会の折)会場となった店のすぐ近くに渋谷銃砲店が
今も存在することを知りました。(別のお店なのかも知れませんが)
場所は当時とは違っていましたが、アルバイト時代のことを思い出し、
懐かしい気持でいっぱいになりました。
(事件の関係者にとっては思い出したくないことかも知れませんが)
2年間のDJアルバイトを通じて、多くの人との出逢いがありました。
TBSアナウンサーだった林美雄さん、音楽評論家の八木誠さん、
タレントの神太郎さん、皆さん当時のDJ仲間です。
林さんはすでに他界されていますが、学生時代から素晴らしい
美声と話術の持ち主でした。
あちらでも人気DJになっていることでしょう。
新宿・歌舞伎町DJアルバイト顛末記、また折りに触れ、
ご紹介することにいたしましょう。