2007年11月02日

東京モーターショー

脚光を浴びる新しい技術の陰で
地道に改良を重ねるエンジニア達の
汗の結晶にも目を向けてみましょう。

木次さんの名言「ワタシ、工具の一つにも美しさを感じちゃうのよね」
DSCF2332.JPG

エンジニア達も同感のようで・・・

DSCF2399.jpg
今回注目の的!GT-Rの最大の売りは
トランスアクスルとその中のツインクラッチ6MT
どちらもずっと昔にポルシェが開発してますが
(924,962)FRで両方、というのは初
今回スカイラインの名前を冠さなかった
一つの理由がここにもありそうです。今回の「R」はトータルでも一万台くらいの
生産台数しか想定されていないので、
このトランスアクスルもほかに転用が
利かなければとんでもなく高価な部品と
なる筈です。
今回真っ先に見たかったのはホンダのコレです。↓
DSCF2161.jpg
「ここから生み出された油圧が動力を伝えて・・・」
説明読んでもさっぱり解りません。今まで見た事も
無い部品です。Dscf2164
↑これは油圧を使ったホンダの全く新しい自動変速機。
オートマ免許で運転できる本格的な大型バイクも
まもなくお目見えしそうです。作動のヒントにはこんな仕掛けも
DSCF2474.jpg

BMWが先鞭をつけたバルブトロニック
今ガソリンエンジンの世界的トレンド技術
と言えるかもしれません。
簡単に言えば一台のエンジンを省燃費型から
超高性能版まで自在に変化させてしまうもの。
アクセルはワイヤーでバタフライを開閉する
のではなく、モーターを動かし、複雑な仕掛けが
バルブを自在に操りエンジンの回転数を決めます。
日本では今年、トヨタ自動車の「バルブマチック」や
日産自動車の「VVEL」が相次いで実用化に漕ぎつけました。
Dscf2185
トヨタの可変カムは新・ノア/ボクシーに搭載されています。
(日産はスカイラインから)

こちらはスズキの二輪車ブースに置かれた
連続可変バルブタイミング・三次元曲面カムの展示↓Dscf2176狙いは同じでもアプローチの仕方は各社各様
アクセルでバルブ制御のモーターを動かす点は同じです
Dscf2175
発想は古くからあったものだそうですが
開発を左右したのは信頼性の確立だそうです。


日本を代表する変速機メーカー
アイシンご自慢の8速オートマ・ミッション。
Dscf2141
DSCF2143JPG.jpg

そしてレクサスに搭載されるハイブリッドシステムの中枢
もっと安いクルマにも搭載されれば
地球規模で温暖化防止にも貢献できる筈
あとはメーカーの考え方次第か・・・・

日本の自動車産業を発展させたのは
こうした技術開発の膨大な積み重ねが
あってのこと。アジア諸国がこれから
日本に負けない技術で対抗してくるか。
ジャパンメイドもコレからが正念場です。

| 09:34 | コメント(5) | カテゴリー:吉田雅彦

コメント

吉田さん、再び失礼します。
日本の自動車エンジンを始めとして、携帯などのエレクトロニクスの技術は、いつも感嘆しきりです・・・
自分は、PCやメカに強いと思われがちですが、実際はそうでもなく、父の方が理系なので、今は無理ですが、壮年期の父の方が理解出来るかもしれません。
今回は、ほとんど理解不能です・・・
自分も工具の美しさに惹かれます!!
実は、自分がお声をずっと拝聴する中の最長は上野さんですが、2番目は木次さんです(4年前~)

投稿者 ちなみん : 2007年11月 2日 10:45

インダストリアルデザイン。必要な機能を突き詰めたが故に生み出される美しさ。宝石の美しさとはまた違う物なのでしょうが、私自身はこちらの美しさの方がトキめいちゃいます!
スズキの可変カムは、「構造自体がシンプルで市販転用も近いかも」的な雑誌の記事を読みました。
ホンダのATミッションも楽しみですね。
ATスポーツバイクと言えばアプリリアから具体的なモデルが出てきそうですよね。
…行きたいなぁ~モーターショー…

投稿者 KAWAノリ : 2007年11月 2日 17:45

ATナナハンとしては30年前にHONDAが
エアラという、HONDAマチック2速オートマ車
を出しましたが、つまらないと評されて一代限りで
消えてゆきました。今度のATは色々に料理できる
上に、レスポンスも期待できそうです。250cc
スクーターもシフトダウンを楽しめる車種が増え
ましたよね。かなり購買欲をそそられています。
スズキの可変カム、ネックは磨耗問題だそうで
200,000km走ってカムの偏磨耗を1ミクロンまで
押さえ込んだんだそうです。距離も磨耗も気の遠くなる
単位ですが、これが日本の技術が誇る点なんでしょうね
目に見える形のメカニズムは見ていてワクワクしますが
電気関係はトンと駄目。ブラックボックスは一にも二にも
信頼性です。高性能、多機能を謳いあげるよりも
信頼性の向上に腐心して欲しいものです。
もちろん、電子スロットルもモーターの信頼性に依存
するのはいうまでもありません。

投稿者 吉田雅彦 : 2007年11月 2日 23:18

工具は美しい!
名言にしていただけて光栄です(^^;)

今年はモーターショー行けなかった・・・。
なので、銀座のショールームへGT-Rを「触りに」行った!
777万。美しいゾロ目。
エネルギーを吸収して帰ってきましたわ。

投稿者 こつぎ : 2007年11月 7日 19:02

ショーではプレスdayから黒山の人だかり
よくぞ銀座で見つけましたね!このほか
燃料電池車「X-TRAIL FCV」にも
試乗のチャンスがあります。(本社ギャラリー)
●開催日 2007年 11月25日(日)
     2007年 12月 2日(日)、16日(日)ほか

GTーRは先代から英国辺りでカリスマ的人気車でした
今度は世界的に有名になっちゃう訳で、
北京、上海あたりでもぞろぞろ見かけるように
なるのかな。来年あたりヒルズの駐車場にも
現れそうな気が・・・

モーターショーはこのあと名古屋、大阪と
巡業が続きます。頑張って遠乗りしてみる?

投稿者 吉田雅彦 : 2007年11月 7日 22:21

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